【感想】『りぶねす(9)』堂本裕貴 (著)「本当に待ってていいんだよね……?」【マンガ感想・レビュー】追記:堂本裕貴先生からお返事いただきました!
『りぶねす』9巻出ました!
読んでいてもだえまくり、五体投地っていうか ”スライディング土下座”級の9巻でした。ヒロイン二人がかわいすぎます。管理人はかなりやられてしまいました。堂本先生の加速度的なこのキャラの追い込み方ってすごいです。
重度シスコンのテツと、テツのことが好きなアスカちゃん。テツにがっちりガードされている妹のカスミちゃん。いろいろ分岐点ですね。みんなの切なくて、でもストレートな気持ちがダダ漏れな9巻でした。いやあ「りぶねす」いいですよ!
スミと七瀬の急接近に大慌てのテツ! さっそくアスカに集合をかけて相談した際に、「明日の夜、うち来ない?」とお願いされる。ふとしたきっかけで、部屋に二人っきりとなったテツとアスカ。このシチュエーションはもしかして‥‥もしかしちゃう!?
8巻【感想】はこちら!
kaigyou-turezure.hatenablog.jp
アスカ
アスカ「いつでもぎゅってしてあげる」
→テツ「じゃあ、今いいか……?」
読者としては鼻血ものですよ。
い・き・な・り、かよ!
テツって、じつは中三の時にもアスカちゃんと近づいたりしています。6巻はアスカちゃんに急接近して未遂で終わったし。テツは意外と言葉よりも先にグイッと行動が出るタイプなんですね。
アスカちゃんのお母さんにテツがどんどん大きくなっているって言われて、でもアスカちゃんの部屋は昔と変わらず、そして二人並んでナシ食べたりして。多分、いままでに何度も繰り返された日常の風景。でも今日はちょっとだけ違います。同じ風景なのに二人とも大人になりかけです。そしてテツはアスカちゃんのことを真剣に考え始めようとします。
「本当に待ってていいんだよね……?」
全く予想していなかった展開にアスカちゃんのうれしはずかし状態です。アスカちゃんは顔を赤くしてきゅんきゅんしちゃっています。この時点で読者はもうアスカちゃんに土下座状態ですよ、土下座!
(『りぶねす』2巻より)
思い出されるのは、もうずっと前からテツ一筋のアスカちゃん。テツに買ってもらったイルカのぬいぐるみをかかえて告白するこの2巻のシーンを思い出すたびに、アスカちゃんに対するテツの雑な扱いに怒り心頭です。テツはアスカちゃんのことを大事にしたとたん、カスミちゃんに全力投球になっちゃいます。こんなに気まぐれにされているのに、やっぱりテツに一途なアスカちゃんが最高にいいですよね。
(『りぶねす』2巻より)
ちなみにこの場面の回想シーンは、2巻の中学3年の時のこのシーンだと思います。この時はアスカちゃんの髪の毛長いしね。女の子って髪の毛で印象ガラッと変わりますよね。8巻のロングヘアーは超良かったです。
でも9巻の後半はテツ、ひどいんだよ……。再びテツはシスコンこじらせて、アスカちゃんは置いてけぼりです。アスカちゃんかわいそすぎる。
七瀬くん
「俺が告白して振られたんだよ」
偉いな、9巻の七瀬くんは。まわりに聞かれて困っているカスミちゃんをヘルプする七瀬くんの男っぷりったらないです。自分で振られたってなかなか言えないですよね。まさかこんなに立派になるとは……。
(『りぶねす』2巻より)
初登場は調理自習で生姜忘れた友達に文句つけていた程度のキャラだったのにね。七瀬くんを見ると、その成長っぷりに親御さんの気分になってしまいます。
「俺…… 絵本作家になれたらいいな……って 思っているんだ」
そうきたか!七瀬くんはきちんと夢持っているんだね。
七瀬くんの妹さんもカワイイし、でも妹のせいでサッカーやめなくちゃいけなかったりしてちょっとうっとおしいと思ったりするところもリアルだったりします。忙しいけど一生懸命に頑張っている七瀬くんをみてカスミちゃんはグラっときてしまいます。
カスミ
七瀬くんから絵本を借りたカスミちゃん。どんどん七瀬くんのことが自分の心の中で大きくなっていきます。
うわっ、スライディング土下座ですね!
めっちゃかわいいカスミちゃん。しかもチャイナドレス着用中です。テツに七瀬くんのこと問いただされて、いつものようにうけ流すことができないカスミちゃん。まさかカスミちゃんが七瀬くんのことでこんな態度になるなんて……。七瀬くん初登場の2巻からは想像がつきませんでした。やっぱり、カスミちゃんの心の中にはいつのまにか七瀬くんが大事な人になってきているんですね。
テツ
今回、多分評判が悪いであろうテツ。
9巻のテツはマイナス方向にカッ飛ばしていました。テツの重度シスコンとハイスペックの掛け算が悪い方向に出ちゃっています。
あんなにアスカちゃんにがっちりアプローチしているのに、9巻後半ではまるで何もなかったようにカスミちゃん一筋に戻ってしまうテツのおバカさん加減ですよ。
七瀬くん、命危ないよ、マジで(笑)。
ホラー系なテツ。もうやばい人です。
「お兄ちゃんには関係ないもんっ」
カスミちゃんのとどめのお言葉に、血反吐吐くテツ。ねえねえ、目からも血出ているよ?妹のカスミちゃんに注ぎ込む愛情がねじれてこじれまくって、イヤがられてしまいます。
アスカちゃんにはおっかなびっくり、ちょっとずつしか前に進めないテツ。それなのにカスミちゃんのことになったら頭の安全装置がはずれて暴走マシンになってしまいます。しかもテツは無駄にハイスペックなので、周囲にも被害甚大です。それだけの情熱でアスカちゃんを幸せにしてほしいものです。
まとめ
はい、読者は土下座です、土下座。
9巻はアスカちゃんとカスミちゃん中心の展開でした。その二人がもう、みていてプルプルするようなうれしはずかし状態ですよ。アスカちゃんはテツにグイッとせまられちゃうし、カスミちゃんはお兄ちゃんのテツ以外、初めて七瀬くんのことが気になって仕方ありません。
とにかくアスカちゃんがかわいいし、カワイソすぎます。そしてカスミちゃんも知らないうちに七瀬くんまっしぐらになっているし。アスカちゃんもカスミちゃんも好きな人の前ではポンコツ状態でかわいすぎます。でも、みんな自分の心にウソをつかずに、真剣に考えていろいろ悩みながら進んでいる姿がすごいいいですよね。
ヒロイン二人がもう頑張りまくりな一方、テツがめちゃくちゃに逆走してすべてをぶち壊して、おバカさん状態です。自分でも気づいているみたいですけど。これが次の展開への布石だな!ばねは引っ張られれば引っ張られるほど逆にのびるってやつです。でも、テツならまたまた全然あさってのほうこうにビョーンといってしまいそうな気もしますけど。
次巻予告を見ると、もうなんだかカスミちゃんの七瀬くんへの甘酸っぱい雰囲気がダダ漏れになっていますけど、アスカちゃんはど、ど、ど、ど、どうするの?一体どうなるんでしょう?もうすでに10巻が待ち遠しいです。色々素晴らしかった9巻の先にどんな展開が待っているのでしょうか?すごいおすすめの9巻でした!
おまけ・カスミちゃんドヤ顔
怒涛の9巻で、一番平和なカスミちゃんの一コマ。かわいすぎる。
追記:堂本裕貴先生からお返事いただきました!うれしいです。これからも応援したいと思います。頑張ってください!!
レビューありがとうございます!!気持ちの変化を追いながら、過去のシーンと比較しながら丁寧に読んでくださってます、嬉しい。 https://t.co/IQeu4mdVov
— 堂本裕貴@りぶねす9巻発売中 (@domoto64) 2018年1月13日