【感想】『BEASTARS 5』 板垣巴留 (著) 二人にはまだ長く、遠い夜明け……。【マンガ感想・レビュー】
『BEASTARS』5巻出ました!
とんでもない5巻でしたね。レゴシはオスのハイイロオオカミで、肉食獣で体は大きいのに心は繊細です。そしてウサギのハルに恋心を寄せています。でもハルはアカシカのルイのことが好きです(多分)。ルイは学園のトップである”ビースター”の称号を狙っています。
みんなはそれぞれの立場で一生懸命に生きようとしますが、答えはみんなバラバラです。ただただまっすぐにハルへ向かうレゴシは、ハルに届くことできるでしょうか?夜は長くまだ明けません。
最初からすごい作品でしたが、いよいよ本当にとんでもない作品になって来ました『BEASTARS』。5巻は必読でしょう!かなりオススメです!!
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4巻の最後では隕石祭の準備中に原因不明の停電が起きます。夜目がきかない草食獣に比べて、暗くてもはっきり見える肉食獣は闇の中で真実がチラリと見えます。レゴシは暗闇の中、友達を守らずにひとりでハルの元に駆け寄ります。
シシ組ボス、ハルを拉致
一度は無自覚にハルを救ったレゴシですが、ハルはヤクザのシシ組に拉致されてしまいます。
今までは学園のなかの演劇部の公演や”隕石祭”というお話でしたが、大きくその枠を超えて来たのが今回の5巻です。ハルを狙うヤクザのシシ組と、ハルを助けようとするレゴシ。レゴシを助けようとするパンダのゴウヒン先生や事件を闇に葬りたい市長、そして権力者の市長に取り込まれてハルを見捨てようとするルイ。
ルイ、市長に屈服する
ルイは市長に脅され、そして取り引きをします。
学園では圧倒的な権威を見せつけていたルイは、より大きな権力の前に屈します。市長はライオンであり、シシ組とは同じランオンであり裏でつながっているに違いありません。
市長さんも狡猾というか手練れ。
ルイは権力志向だから学園ではトップに立ちたい。反面、市長のように学園を超えるような権力には弱い。しかもルイは出生の秘密という弱点を抱えています。市長は権力でルイを脅しながら、一方でルイの出生の秘密をもみ消すような裏取引を持ちかけます。ルイは揺すぶられて懐柔されて屈してしまいます。しかし、そこから出した結論とはハルを見捨てることなのです。
レゴシ、シシ組に乗り込む
迷っているルイとは対照的に、レゴシは一直線にハルを助けに行きます。パンダのゴウヒン先生が手助けをしてくれますが、相手は武闘派ヤクザのシシ組です。簡単にはいきません。
ハルとレゴシ、夜はまだ長く
レゴシが知らないところでルイの助けがあり、パンダのゴウヒン先生の活躍もあってその場を切り抜けたレゴシとハル。
全寮制のチェリートン学園で無断外泊は大変なことです。いままで良い子で通って来たレゴシがいきなりハルと一緒に無断外泊してしまいます。ヤクザとの抗争のあとだと、どうでも良いようなレヴェルの話ですが、そういう会話で元の位置に引き戻されますね。
42話の扉絵はコミックだと白黒なんですが、雑誌掲載時はカラーでした。見たい人いっぱいいると思います。
まとめ
ということで『BEASTARS』5巻はとんでもないな!
いままで作って来たお話の枠を大きく超えるような感じでした。そうくるか!ハルはビッチ設定ですが、こうなってくるとカワイく思えてくるのが不思議。
レゴシは臆病な性格なのに、ハルに対しては一直線な感情を持っています。童貞で中二病っぽい感じではありますが、そのアンバランスなところがいいですよね。でもな、ウサギとオオカミの組み合わせはないだろ、普通。同じハイイロオオカミのジュノちゃんがカワイイからそっちにしなよ!でも、意外とジュノちゃんも一筋縄じゃ行かないキャラかもしれないです。ジュノちゃんとルイの会話は意外と似た者同士な雰囲気出ていますから、ジュノちゃんも清楚なふりしていろいろ権力志向ですよね。
一方のルイは大きな闇を心に秘めています。市長にその心の隙を捕まえられてしまったり、レゴシの一言がルイに大きな衝撃を与えたりします。弱いからこそ強くなりない、そんなルイの権力志向は一体どこへ向かうのでしょう?それよりルイはあんなことして無事なのでしょうか??
基本、パンダのゴウヒン先生は好き。今回表紙でびっくりしました!いかつい口の悪い年上の人が実は医師でレゴシの良き理解者、っていう設定がいいですよね。そこにハンサムじゃなくておっさんを突っ込んで来たところに板垣巴留先生の趣味が見える気がしますけど、気のせい?
オオカミとウサギ、ふたりっきりの夜はこれからどうなってしまうのでしょう?すぐ6巻読みたいです。かなりオススメです!