勤務医開業つれづれ日記・3

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【統計】医療統計学とは?パラメトリック検定とノンパラメトリック検定・まとめ一覧表【初心者・大学生向け】

はじめに

みなさん、とくに医療系の大学生のみなさんは統計学は好きですか?

みんな「うえ〜」っていう顔をしますよね。自分も学生の頃はそうでした。でも実際に臨床研究を行って、いろいろと論文を書いたり読んだりしていると統計学って必須なことがわかります。

 

自分でいろいろと調べていくと統計もなかなか面白い。そのうちいろいろな先生方に統計の相談をされるようになりました(なってしまいました)。

 

今年の夏は医学系の生徒と、理工学部の大学生に個人的に統計学を教えました。この二つは同じ統計のくせに、雰囲気のちがう双子みたいな妙な感じです。特に医療統計学の特異性を感じることができましたので、簡単にまとめてみました。

 

目次 

 

パラメトリック検定とノンパラメトリック検定・まとめ一覧表

医療系の統計で必ず考えなくてはいけないパラメトリックとノンパラメトリック。でもごちゃ混ぜになっている学生さんが多い印象でした。なかなかネットで探しても、パラメトリック検定とノンパラメトリック検定のいい感じのまとめはありません。

 

そこで、自分で一覧表を作成してみました!

手書きで一覧表作ったのですが、それでも大変重宝されました。これがないと医療統計学の教科書って本当に読みづらいですよね。パラメトリック検定とノンパラメトリック検定・まとめ一覧表を清書しております。

 

 

 

<パラメトリック検定とノンパラメトリック検定>

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※引用される場合は「勤務医開業つれづれ日記・3」からの引用を明記してください。

 

みなさん、テストに出ますよ!

でもこの一覧表は管理人の自作ですので、間違っているところがあったらこっそり教えてください。

 

 

オススメ論文

今回の医療統計の勉強でいくつか論文や本を読みました。「統計検定を理解せずに使っている人のために」がなかなかいい感じでした。

 

統計検定を理解せずに使っている人のために III 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/51/7/51_483/_pdf

 

https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/51/7/51_483/_pdf

特に、IIIの3群以上の検定である多重比較はなかなか読み応えがありました。

上の自作の表に載っていないのがFisherPSLD法やScheffe法なのですが、これらはANOVA依存のF統計量をもちいる検定であります。

 

逆に表に載っているTukey-Kramer法やDunnet法、Bonferroni法はF統計量を用いていないので、ANOVAで有意差が出なくてもいきなりこれらの多重比較検定をやって有意差が出ることがあります。

 

この論文は3本ありますが、どれもじっくり読むととてもいい内容です。かなりおすすめです。ただ、ある程度勉強している人向きだとおもいます。 

 

統計検定を理解せずに使っている人のために I 

統計検定を理解せずに使っている人のために II

 

 

統計学検定1級では足りない 

統計学検定1級と2級の教科書を買って勉強しましたが、医療統計などのサイエンス分野では全然内容が足りませんでした。「1級なら」という期待があったのですが、全然教えることには使えませんでした。

 

医療系の統計学を勉強している方は、一般的な統計学とはかなり別なことをやっているということです。ご注意ください。 

 

 

 

 

武骨な「バイオサイエンスの統計学」

個人的にはこの本が一番いいと思っています。ただし古い。1990年出版です。でも私はこの本で統計学を身につけました。いろいろな本があっても、自分の基準はここにあります。

 

もしも立ち読みで読めたり、図書館で読めるようでしたら内容を確認してみてください。自分に合っているなら、医療系の統計学としては本当に素晴らしい本だと思います。 オススメです。

臨床・基礎医学、医療科学、歯学、薬学、生物科学、農学、生活科学など、バイオサイエンス領域の研究、調査報告で統計処理を必要とするための手引書。 

 

 

古典マンガ「確率・統計が驚異的によくわかる」

まだ売られていてびっくりです。この本は素晴らしくいいと思います。海外の漫画ですから、なじみづらいかもしれませんが内容は本当にナイス!だと思います。

 

Student t-testが、ギネスビールに勤めていた発見者のゴセットが本名でなくStudentというペンネームを使っていたからそう名付けられたというのも、この本で知りました(p.108)。 

政治のことも経済のことも、病院での検査結果も競馬の勝ち方も…この1冊で見えてくる。データ分析、確率、統計的推定など統計学の世界をマンガでわかりやすく紹介。 

 

 

 

 

入門向き 「いまさら誰にも聞けない医療統計」

この3冊のシリーズはとても読みやすいと思います。

統計学の最初に出てきて混乱するようなαエラーとβエラー(第一種過誤と第二種過誤)を3巻に入れたり、一番論文で重要なp値と信頼区間について1巻に書かれていたりとかなり色々考えて構成されています。

 

新人ドクターが全然統計がわからなくて、論文の意味がわからない時に一番最初に読む本のような気がします。一方、大学生の統計学の定期テストや、実際に実験をはじめた人がデータを解析検定するには不十分です。

統計が嫌い!と思っているアナタに読んでもらいたい一冊。この本は決して格式高い統計の本ではありません。タイトル通り、いまさら誰にも聞けない医学統計の基礎のキソを、こっそりマスターしてしまおう、というものです。数式はほとんど登場せず、章ごとに「まとめ」と「練習問題」を収載し、読み手を置いてきぼりにしません。読み終えると研究論文がもっとわかるようになっています。 

 

大好評「こっそりマスターシリーズ」の第2巻! 第1巻は、わたしたち読者のすべての人が知っておくべき内容についてでした。 第2巻も、医学論文を読む人の立場から、エビデンスに基づく医療を実践できるために必要な、統計結果の解釈法の基礎のキソについて書いてありますので、決してむずかしくないはず! 電車の中などで気軽に読んでもらいたい一冊。 

 

 

統計の結果がわかるようになっても、研究結果を本当にエビデンスとして現場に取り入れてよいのか、それともよくないのか... それは研究の質を評価することでできるようになります! 第3巻では、研究の質の基本的な評価ができるようになるポイントを'こっそり'伝授します。 第1巻、第2巻と同じように、本当はむずかしい論文の質評価を通勤途中などに気軽に読んでもらえる一冊。

 

 

「入門 統計学」は良著 

統計全般のことを考えるとこの本は素晴らしいと思います。

しかし多重比較まではやはり手が回らないようです。どうしても一般の統計学の本では、薄くなってしまいます。医療統計学をやる場合には注意が必要です。

 

まとめ

今年の夏は医学系の生徒だけではなく、理工学部の大学生にも個人的に統計を教えたのですが、かなり医療系と理工系では統計学も雰囲気がかなり異なっていました。

 

同じ統計学なのですが、医療統計学つまりバイオサイエンス系の統計学はかなり実践的です。とにかく間違えなければ、データをきちんとぶち込んできれいに人前に出せるようにするのが目的です。

 

統計処理はパラメトリック検定とノンパラメトリック検定の2つに分かれますが、それを一発で見分ける一覧表が存在しなかったので、今回管理人が勝手に自作してみました

 

パラとノンパラの一覧表を使うことで、ちょっとはごちゃごちゃしている医療統計がすこし分かりやすくなるかもしれません。

 

一人でも多くの学生さんが統計に苦手意識を持たないように願ってやみません。そしていつの日か、みなさんにとって素晴らしい論文ができますように。

 

 

 

ご参考になりましたら幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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