勤務医開業つれづれ日記・3

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【感想】『ここは、おしまいの地』 こだま (著) 不幸の詰め合わせ、上手くて、ひどくて、くさくて、笑いました!

(2018.06.30 更新)当ブログ関連記事です。


 

 

 

 

『ここは、おしまいの地』読みました!

 

前作『夫のちんぽが入らない』を読んでから二作目をずっと待っていました。

 

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今回の本は内容も不幸の詰め合わせみたいな本でした。なんだかいろいろと不幸で、それなのに楽しめちゃうところがこだま先生のすごいところです。

 

『夫のちんぽが入らない』が好きな人には読んで欲しい作品ですね。そして『夫のちんぽが入らない』を読んでいない人にもイントロとして読んでもらいたいです。いま一番ホットな作家さんです。おすすめです!

 

 

 

 

スーパーの鮮魚コーナーを物色していた父が、 一匹八十円と書かれた蟹を見て「虫より安いじゃねえか」と呟いた。 『夫のちんぽが入らない』から1年。 “ちょっと変わった"人生のかけらを集めた自伝的エッセイがついに書籍化! 著者の実話を描いた私小説『夫のちんぽが入らない』。その衝撃の関係性が口コミで瞬く間に広まり、2017年1月の発売からいままでで13万部(2017年12月現在)に到達し、異色のデビューとなった。主婦こだまの満を持してのデビュー2作目は、『Quick Japan』誌上で掲載した読み切りと連載「Orphans」をもとに改稿した短編集。家族や職場、これまで経験してきた著者の半生を描く。 何もない“おしまいの地"に生まれた実家は空き巣に何度も入られ、訪問販売の餌食だったこと。中学の卒業文集で「早死しそうな人」「秘密の多そうな人」ランキングで1位を獲得したこと。引越し業者でさえ「これは最強っすね」と袖口で鼻を押さえながら言ってくる「臭すぎる新居」での夫との生活。 生まれ持った気質なのか、見事なまでに災難に巻き込まれる“おしまいの地"での出来事。 

 

 

読書前の不幸

今回の本は不幸にまみれていました。内容もそうですが、物理的な本自体が不幸でした。まずは12月から予約していたのに、延々と手元に届くのが遅れて都会の人がどんどん読んでいるのに自分だけ本を読めないという状況でした。俗にいうAmazon地獄。田舎に住んでいると、タイムラグが大きくて、ネットオーダーと書店の競争がどっちが勝つかわかりません。しかも結構数日単位でずれます。かなり遅れてようやくきた本を手にして「自分が住んでいるところも”おしまいの地”なんだ」って痛感しました。

 

カバー下には

カバーをとってみるとカバー下から首のレントゲン写真が!これは見つけられない人多いかもしれないので、ちょっと得した気分です。漫画なら必ずカバーをめくってみるんですけど、小説ならあまりめくりませんよね。東野圭吾先生の「秘密」の単行本以来かもしれません。

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odontoid fractureかな?頚椎の環軸椎の後方固定ようですね。こだま先生は膠原病って言っていたから、これはこだま先生の写真でしょうか。

 

 

不幸の詰め合わせパック 

本書の中身はというと、かなり笑わせてもらいました。

糞尿やニオイ、虫の死骸、ヤンキー、クレーム電話、父親のシャンプーときたらなにか不幸の詰め合わせパックみたいな感じがしませんか?『夫のちんぽが入らない』がすごくて、二作目を開いて見たら中は不幸の詰め合わせ。しかもこだま先生らしいときたらもう笑うしかありません。こだま先生って真面目なのに、どうしてか不幸で運がない。そしてそれを自覚しつつも修正できないところがまた不幸です。

 

読むたびにこだま先生の不幸に笑ってしまいます。なぜって、自分にも身に覚えがある感覚だから。そしてこだま先生は不幸のどん底からなるべく遠くに行こうとしますが、逃げきれません。ある時はじっと我慢し、またある時は逃げ切ったと思ったら逃げた先がまた不幸のどん底です。 

 

思い出の地に戻ろうと持っていたら、強烈な悪臭のする山奥に飛ばされていた、というのもすごいです。しかも戻ろうと思っていた思い出の地も、客観的に考えたらそんなにいいところではなかったはず。そして、戻るべき故郷はさらにすごい過去がみっちり詰まった不幸の濃縮みたいな場所です。

 

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)とかと同じ感じパターンに思えるかもしれませんが、テイストはだいぶ違います。もっと田舎で、もっと不幸。生理的に嫌悪するようなニオイが強烈です。

 

  

確信犯的に上手くてひどい文章

自分が好きな作家さんを勝手にカテゴライズすると、こだま先生は北大路公子先生とか絲山秋子先生とかと同じグループに入ります。なぜこの分類?って反論はいっぱいあると思いますが、なんといいますか、全然かなわないなぁという感じの女性陣グループです。

 

このグループはみんな文章に対しては本当に誠実。そして多分、実生活は自慢できるような感じではないに違いありません。そして確信犯的に上手いのに内容がひどい文章が書ける女性たちです。だって、昼間っからよっぱらいだったり、スカトロだったり、虫の死骸や糞尿の強烈な匂いですよ。しかもこの先生たち、それがすごい面白いのだから手に負えません。一応、全部褒め言葉なので誤解しないでください。この三人の本ならどれ読んでも大丈夫だな、っていう安心感があります。

 

 

まとめ 

ということで前作に引き続き、第二作の『ここは、おしまいの地』も楽しませてもらいました!とにかく笑わせてもらって、ちょっぴりほっこりさせてもらいました。できるだけ多くの人に読んで欲しい作品です。 

 

不幸の詰め合わせパックという、こだま先生らしさ満載の作品でした。本当に文章は上手いと思いますし、誠実なお人柄が出ていると思いますし、内容は臭くて虫の死骸や田舎のヤンキーが満載で、かなり笑わせてくれました。なんだか感想を書いていているはずなのに、どんどん悪口ばかり書いていっているような気がしてなりませんが、すべて褒めていると思ってください。おしまいの地からの感想でした。まる。

 

 

 

 

<こだま先生HP:『ここは、おしまいの地』> 

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