【感想】『空電ノイズの姫君(1) 』冬目 景 君からあふれ出る音を聞いてみたい【ネタバレ漫画レビュー】
冬目景先生の新連載 『空電ノイズの姫君』が出ましたね!この作品、めちゃめちゃよかったです!管理人はもともと冬目景先生の作品が好きですからバイアスかかりまくってますけど、それを抜きにしてもとてもいい作品です。
普通の女の子だけどギターがめちゃくちゃ上手い磨音と、ミステリアスな転校生の美少女、夜祈子の女子ダブル主人公です。ふたりとも自分の未来がどっちの方向にあるかわからない。
迷いながら手探りで進んでいく冬目景先生の登場人物の雰囲気がとても好きです。いままでの冬目景作品を知らない人でもここから入るといいかも。すごいオススメです!
【4/24発売】冬目景先生最新作!「空電ノイズの姫君」第1巻発売直前! スペシャルPV公開!! #空電ノイズの姫君 #冬目景 pic.twitter.com/TGRXztJspd
— 月刊バーズ編集部 (@comic_birz) 2017年4月21日
支倉夜祈子(はせくらよきこ)
夜祈子は転校生で、家庭的に色々ありそう。歌がすごく上手いけど、それを知っているのはマオちゃんだけ。古い団地に一人で暮らして古いCDやラジカセを持っています。どうやらバーでのお仕事もちょっとやっているらしいです。
駅で夜祈子に突然起こったフラッシュバック。血まみれ女性の腕とぬいぐるみ。床に飛び散る血痕。夜祈子に一体何が起きたのでしょう?
自分が美人なことをある程度自覚はしているだろうけど、周りに注目されてしまう自分自身をいまひとつ上手く扱いきれていない感じです。
夜祈子はネズミのホルマリン漬けとか剥製とかも持っています。壊れている部分もあって不安定な感じです。
保坂磨音(ほさかまお)
マオちゃんはパパがギタリスト。2、3歳からギターを弾いていたサラブレットだけど、学校では普通の女の子。天然パーマで学校では髪をしばっていますが、ギターを弾く時は髪をほどきます。
自分でギターアレンジした曲を持っていきます。ギターを弾いている上のと同じ人とは思えませんよね。
高瀬士(たかせつかさ)
スリーピースのバンド、アルタゴ のベース担当がツカサ。
人との距離感を取るのが下手な天然タイプ。作詞作曲をします。弟でギターだった知明(チアキ)が自動車事故で急死して、代わりのギターを探しています。
ツカサはマオちゃんをアルタゴ のメンバーにしたいけど、口説き文句がまるでプロポーズですね!大学生が高校2年の女の子にせまりまくってます。
日野君&マオパパ
ドラムの日野君は常識人。バンドのまとめ役。まじめでツカサは日野君がいないとまともな日常生活を送れない感じ。
マオちゃんパパは日野君に中学の頃のマオちゃんのギターの録音を聞かせます。マオちゃんにギター英才教育をしてしまったらしい。中学でピンクフロイドのどれ完コピしたんだろう?気になりすぎる。
ということで、冬目景先生の作品でバンド系がくるとは思いませんでした。冬目景先生の作品はどちらかというと雰囲気あふれる無音の印象でした。でもこの作品は冬目景作品だけどちゃんロックロックしていて、かなり感動しました。なにより昔の音楽が好きなんだって感じがあふれ出ていていいですよね。
ちなみに冬目景先生って女性だって知っていた?
”3大びっくり女性漫画家”の一人だと自分では思っています。他に女性で荒川弘先生(「鋼の錬金術師」「銀の匙」)は有名だとしても、久保ミツロウ先生(「モテキ」「アゲイン!! 」)とか中村光先生(「聖☆おにいさん」「荒川アンダーザブリッジ」)は知ってびっくりしましたよ。「結界師」の田辺イエロウ先生とか「皇国の守護者」や「シュトヘル」の伊藤悠先生が女性だと知った時はかなり驚きました!
空電ノイズのあとがきを男性だと思って読むのと、女性だと思って読むのとじゃ雰囲気違うと思いません?女性の冬目景先生がギターいじって、美大受験でギターやめて。ずっと離れていたけど、最近またギター漫画描き始めるとか、いいですね。
1巻ではまだ話が動き出したばかりだけど、この作品は光があるよね。
マオちゃんと夜祈子がツカサたちと一緒にバンドを組んでメジャーデビュー、とかが現段階では目標になるのでしょうか。冬目景先生の独特の雰囲気の中で、キャラクターみんな頑張って欲しいと思います。
ロックが好きな人、冬目景先生の作品が好きな人はもちろん買いです。あと冬目景先生の絵が好きって人もぜひ手にとって欲しい作品ですね。オススメです!!