■「鶯谷ワールドエンド」(1) 喪失感の先にある恋愛。獣医 x 花屋 x カメ x 千葉……。って、その連想じゃないよ、多分。【マンガ感想・レビュー】
岡崎顕子29歳。東京の下町・鶯谷で独り生きている。元恋人の結婚式の帰り道、彼女は獣医と名乗る男と出逢う。実は、その男は人に言えない秘密を抱えていて……。好きになった男の過去を知った時、女はすべてを受け入れることができるのか――!? 『うどんの国の金色毛鞠』の気鋭が贈る、本格恋愛ストーリー開幕!!
バンチブログで鶯谷ワールドエンドの表紙もちらっと出ております。カッコよくデザインして頂いて嬉しい! - ゴーゴーバンチ制作日記 | web@バンチ https://t.co/ZkrL72KnNO @Bunch_Shinchoさんから pic.twitter.com/eXeWyx87Tr
— 篠丸のどか@祝アニメ化 (@nodoka_00) 2016年9月12日
篠丸のどかさんは、
いま「うどんの国の金色毛鞠」アニメ化で
勢いのあるマンガ家さんです。
俵宗太は、東京在住のウェブデザイナー。故郷に帰った彼が実家のうどん屋で見つけたのは、釜の中で眠りこける不思議な子どもだった。実はその子には他の人には言えない秘密があって!? ゆったりと時間が流れる“うどんの国”を舞台に、ちょっと不器用なふたりのあたたかい共同生活が始まる。堂々第1巻!
☆祝アニメ化!☆明日8巻発売予定!☆
— 紀伊國屋書店高松店 (@Kino_Takamatsu) 2016年10月9日
「うどんの国の金色毛毬」物語全編にわたって流れる空気はうどんの国そのもの。山も駅も海も、私たちの見慣れた愛すべき風景。ポコちゃんの可愛さを堪能しつつ、香川の空気や風景も堪能して下さい。#紀伊國屋書店うどんの国高松店#うどんの国ディスプレイ pic.twitter.com/XfdVC5EnX9
「鶯谷ワールドエンド」
篠丸のどかさんは、こういう話も描くんだ。
岡崎顕子(29)はお花屋さん。
舞台は東京の下町・鶯谷。
周りにはラブホテルとかあったり雑然としています。
恋人が年下の別の女性と結婚して、
最低の気分の結婚式の帰り道、
彼女は獣医と名乗る木島徹と出逢います。
”明日 目が覚めたら
世界が終わっていればいいのに”
もう条件としてはね、そろっているわけです。
飛べ、って。
仕事の配達で偶然、ラブホテルの前で木島に再開した時、
強引にラブホテルに連れ込まれます。
でも、何もしない。
木島はホテルの外の何かをじっとみているだけです。
ミステリとして
いくつかのキーワードも出てきます。
ハイバラ、という万年筆
岡崎の千葉の実家
ラブホテル ワールドエンド
90歳のカメ
私がこの作品のどこに惹かれているのか
正直うまく話せません。
そこにあるのは大きな喪失感と、
かすかな予感です。
まるで明るい世界から外れてしまった
廃墟の底でのお話みたい。
待っているのは、
すでに失われてしまった世界の
静かな救済なのか
さらなる破滅なのか。
29歳だからって、なんでもうまく出来るはずもない。
でも、前よりずっといろいろなものを失っている。
木島はひどく罪を背負っているのかもしれません。
岡崎はずっと傷ついているのかもしれません。
そして、
もっと二人は傷つくのかもしれません。
世界の果てで。
次の巻が気になってしまいます。
ちなみに、ラストのおまけマンガの
「おーーーかみっ!」
可愛くていいですね。
ご参考になりましたら幸いです。