【感想】『甘木唯子のツノと愛』 久野 遥子 (著) 二人の小さな世界の終焉。でもそれは言葉にならない。【マンガ感想・レビュー】
久野 遥子先生の『甘木唯子のツノと愛』がでました!
アニメーターとしても大変注目されている久野 遥子先生(2)ですが、漫画家としては大学在学中に久野酸素名義で「えんため大賞」の特別賞を受賞されております(1)。その時の受賞作『IDOL』も今回収録されております。
そして卒業後は岩井俊二監督「花とアリス殺人事件」のロトスコープアニメーションのディレクターをされています。最近ではクレヨンしんちゃんの「映画クレヨンしんちゃん 襲来!!宇宙人シリリ」でメインキャラクターのデザインを担当しています。速報でも書かせてもらいましたが(4)、個人的にはアニメーションのCuushe 'Airy Me'がとんでもない印象を残しています(2)。ぜひ見てみてください。やばいですよね、この才能は!
そんな久野遥子先生が2017年5月号から7月号の月刊コミックビームに短期集中連載していたのが『甘木唯子のツノと愛』です。すごく読ませる作品でした。個人的に好きです。大注目の作品です!
アニメーターとしても活躍する若き才能が贈る、待望の初作品集。 「楽園にいたユニコーンは、そのツノで仲間を刺し、ノアの方舟に乗れなかったんです」 母親と離れて暮らす、ツノのある妹と、ツノのない兄。ふたりは秘密基地で、ある“特訓”を続けていた……。 2010年に月刊コミックビームでデビュー後(久野酸素名義)、アニメーターとして活躍している久野遥子の、待望の初漫画作品集。 その圧倒的才能に魅せられる、痛すぎるほど純粋な“少女”たちの物語。
収録作◆『甘木唯子のツノと愛』全3話/『透明人間』/『へび苺』/『IDOL』
『IDOL』
収録作品の『IDOL』は多摩美大在学中に「えんため大賞」の特別賞をとった作品です(1)。この時のペンネームは「久野酸素」です。
女子高生の真部ちゃんが巨大化して怪獣を駆除します。真部ちゃんは小学校の時の担任の先生にほのかな思いを寄せています。でも先生は自分の方を向いてはくれなくて……。
『甘木唯子のツノと愛』
タイトル作『甘木唯子のツノと愛』は2017年5月号から7月号の月刊コミックビームに短期集中連載していた作品です。
甘木唯子はおでこにツノが生えています。唯子ちゃんは帽子がないと学校に行けません。授業中も帽子をかぶっています。おにいちゃんのひろちゃん(宏喜くん)とけんかしながら、でもいつも一緒にいます。お父さんは家にいるけどあまり仕事をせず、お母さんは姿が見えません。
おでこにツノがある唯子ちゃんは牧師さんにユニコーンの話を聞きます。聖書ではノアの方舟にユニコーンは乗れませんでした。自分をユニコーンにダブらせている唯子ちゃんです。
甘木宏喜くんと野重さん
お兄ちゃんの宏喜くんは、いつも唯子ちゃんと一緒です。でも学校では野重さんのことが気になります。野重さんも宏喜くんのことを気にしています。
お母さんが写真家の宏喜くんは、自分でも写真を取ります。実は野重さんも写真部で、徐々に二人の交流が始まります。そして唯子ちゃんは取り残されます。
「今はもう」
どこにも行けない唯子ちゃん。お母さんの服がたなびくなか、お兄ちゃんと唯子ちゃんの葛藤が続きます。いつのまにか野重さんは視界からいなくなります。二人だけの会話、二人だけの世界。そしてどちらが言ったのか、二人の境目がなくあふれてくる言葉。
大人になれない。取り残されていく。そして母はもうここにはいない。いつも一緒にいた兄も違う世界に向かっていく。自分にはツノがあって、母の服があって、それでも足りない。小さな二人の世界の思い出が残響のように広がります。
最終話は漫画好きな人ならなんとなく読み流してしまうかもしれません。逆に映画好きな人なら自分でシーンを再構築して、その素晴らしさに感動すると思います。岩井俊二作品のワンシーンのような最後の場面です。
唯子ちゃんのツノはこれからどうなるのでしょう?お母さんの服をどうするのでしょう?お兄ちゃんは野重さんの所に行くのでしょうか?それとも唯子ちゃんとの世界にとどまるのでしょうか?
みんな少しずつ変わっていきます。二人の小さな世界の終焉がきます。でもそれはきっと言葉にできるものではありません。母に対する懐かしさと悲しさ。そして責める気持ち。新しい女性である野重さんの出現と消失。二人だけの世界に対する哀愁と絶望。いろいろな感情が混ざった最終シーンをじっくりと読み込んでみてください。合わない人には全然わからないと思いますが、くる人にはすごいオススメの作品でした!
(1)えんため大賞 TOP > 歴代受賞作品 > 第12回 コミック部門
特別賞 久野酸素
http://www.enterbrain.co.jp/entertainment/awards/12c.html
(2)久野遥子HP
アニメーションのCuushe 'Airy Me'
(3)久野遥子Twitter
(4)当ブログ速報
【感想】デビルズライン(10) 花田陵 (著) 君となら超えられる壁【マンガ感想・レビュー】
デビルズライン10巻出ました! アニメ化おめでとうございます!!
安斎君とつかさちゃん、ようやく再会できました。8巻で吸血事件の処理で安斎君とつかさちゃんの接近禁止措置がとられましたが、ようやく解禁です。
二人は会えない3ヶ月間(実質2ヶ月半だったけど)の間にいろいろと成長します。安斎君は自分のお母さんとの対面、安斎君の出生の秘密が明かされます。つかさちゃんは鬼の研究のために帯広国立研究所に行きます。そして安斎君とつかさちゃんは劇的な再会を果たします。
うぶうぶな二人がどうやって愛をはぐくむか、すごい楽しみですね。
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【出張書評】最大手Amazonニュースきんどうさんで書評『夜さんぽ』木村いこ (著)が掲載されました!『不安障害』の回復をめざす【きんどるどうでしょう】追記:木村いこ先生からお返事いただきました!
(2017.07.23更新)
本日7月22日にAmazonニュースきんどうさんで書評『夜さんぽ』木村いこ (著)が掲載されました!
今回の作品は木村いこ先生が『不安障害』にかかってしまい、夜さんぽを通じて回復を目指すお話です。日常淡々系ですが、実は裏側にある『不安障害』のことがわかるとより作品の良さがわかると思いますので、ぜひ書評をお読みください。
実は日本でも10人に1人がなると言われている『不安障害』ですが、他の精神疾患に比べて極端に知られていないと思います。悩んでいる人も多いと思いますが、実は知られていないので気づいていないだけかもしれません。
『不安障害』に対する情報も注意が必要です。DSM-Vが最新版ですからネットで拾える情報は古かったり、かなり偏りがある可能性が高い感じです。間違ってないけど正しくない、全体像を歪めているので思い込むと間違える可能性があります。きちんとした診断とそれに基づく治療が必要です。
きちんとした公共機関のHPの情報はとても大切です。きんどうさんにもリンクを出したように、このような厚生労働省などのHPを参考にされるといいと思います。
『夜さんぽ』木村いこ (著)をきっかけに『不安障害』の理解が進み、多くの人がよりよい生活を送れるようになると本当に素晴らしいと思います。届くべき人に届いて欲しい本です。
ぜひ書評を参考にして見てください。
追記:木村いこ先生からお返事いただきました。本当にありがとうございます!!
なんと、「夜さんぽ」の書評です!不安障害のこと、夜さんぽのこと、とってもわかりやすくまとめて下さっているのでぜひご覧になってください。感動しました。本当にありがとうございます! https://t.co/lOSKOpriEa #夜さんぽ
— 木村いこ@「夜さんぽ」7月13日発売! (@iko1225) 2017年7月22日
追記2:
前回の出張書評は円城塔・田辺青蛙両先生の『読書で離婚を考えた。』でした。あわせてチェックしてみてください。
ご参考になりましたら幸いです。
【感想】『イトウ先生、授業の時間です。』 美術教師と生徒たちの、かみあわない日々 イトウ ハジメ (著)【マンガ感想・レビュー】
『イトウ先生、授業の時間です。』読みました!これ、本当にいい本ですね。かなりオススメです。
イトウ先生は普段は大学院生で研究をしており、中学の美術の先生もやっています。そんなイトウ先生のインスタグラムが本になりました。中学生の教育現場って、まあいろいろ大変ですよね。誰もが通り過ぎてきた日常を切り取った作品です。
ほとんど1Pマンガで、時々見開き2P。最後の「先生になる前」は49P(管理人がカウントしたからあってるかな?)です。馬鹿馬鹿しい中学生の日常に笑ってしまいます。それなのに、ところどころにホロリとさせられるところがすごくいいです。
- 一学期
- 二学期
- 三学期
- 先生がまだ先生じゃなかった頃の話
- まとめ
【感想】『僕達の魔王は普通 1巻』中村朝 (著) 魔族第一王子の天職は”人間界で保育士”!?【マンガ感想・レビュー】追記:中村朝先生からお返事いただきました!
『僕達の魔王は普通』がバカすぎでした!
なんかこう、自分の中の”くだらないスイッチ”が入った作品でした。笑いましたね。
魔族第一王子イザークの天職は”人間界で保育士”ってことで、もともと王位を希望していなかった第二王子ルキフェルは困ってしまいます。事あるごとにルキフェルは保育園で兄イザークの仕事の邪魔をしますが、理想の魔王のイメージとどんどん兄イザークの行動が離れていくのであせりまくります。自分や兄の配下の魔族も兄の保育士ラブを止められません。しかも園長の力は強大らしい……。
この作品で笑っているあなた、仕事に疲れていませんか?おすすめです。
あらすじ
魔界の第一王子イザーク(Lv85)は保育園で給食嫌いのあっくんに出会い、イザークのてきとーなセリフで給食嫌いを克服させてしまいます。そのときイザークは天職を見つけてしまいます。それは「人間界で保育士」です。
イザークは保育士になりたいことをなかなか実家(魔王)に話をすることができません。兄の告白を聞いて第二王子ルキフェル(Lv70)はびっくり。実はおたがい、なりたくない王位継承を押し付けあって事情を知らない配下を巻き込んで保育園は荒れまくります!
第一王子イザーク
「お兄ちゃん 魔王になるのやめようと思ってさ……」
最初の会話がいきなりこれ。弟の第二王子ルキフェルよりしっかりと魔王の帝王学を学びLvも高いけど、努力型で結構悩んでいたらしいです。おおむねボケ役。
第二王子ルキフェル
兄イザークが魔王になるのをやめるって聞いて、びっくりのルキフェル。 あるべき魔王の姿と兄の行動のギャップで一番被害を受けています。ほぼツッコミ役。でも配下が来るとボケる。
余は如何にして保育士となりし乎
「人間界で保育士になりたい」
魔王に言わず、配下にも言わず、弟の第二王子ルキフェルだけに告白します。これが第一王子イザークの最終目標です。……なんていうか、目標低いな。
園長
「とんだルーキーが現れたもんだわ」
「何バスケ漫画みたいなこと言ってんすか!?」
園長はある意味、保育園の全てを支配しています。魔界の第一王子がこようとクラス見学させるし、配下のロクサーヌや第二王子のルキフェル、第二王子の教育係のアゼルが毎日のように園に来ても全然動じません。逆にアゼルに王位継承について説教したりします。
そして園長のポテンシャルがすごくて、いまのところ登場人物の中では一番Lv高い。ていうか高すぎ。ケタが2つ違います。
おまけまんがの、さらにおまけ
「花畑の中に落ちているタクアンみたいでしたよ……」
こちらはおまけのさらにおまけ漫画です。どうやらページを間違えたようで余りの2Pにのったのが『僕達の魔王は普通』が連載されるまでの秘話です。
『僕達の魔王は普通 』をコンペに出した担当さんが、自分の担当作品を、
タクアン
と言い放ちます。いやあ、バカすぎて笑いました。
まとめ
王位継承も序列もへったくれもないおバカ漫画です。第一王子イザークが保育士という仕事を心から好きなのは疑いもありません。努力もしているし、子供ウケもいい。それなのにイザークにはいろいろな壁が立ちはだかります。かわいそう。でも、まあ、魔族だから普通は保育士はちょっとな……。
で、タイトル見ても表紙見ても(1)って書いてあるから、2巻も出るんですよね?バカすぎて今後も期待です。
追記:中村朝先生からお返事いただけました!ありがとうございます。これからも応援したいと思います。頑張ってください!!
ぐうありがとうございますうー! https://t.co/em5zVSCZTi
— 中村朝@僕達の魔王は普通①発売中 (@nakamura_asa) 2017年7月15日
【感想】『舟を編む(上)』三浦しをん (著), 雲田はるこ (著) 超ヒット原作、ぴったりハマったコミカライズ!【マンガ感想・レビュー】
『舟を編む(上)』でましたね!
原作もすばらしいですよね。三浦しをん先生の原作を初版で読んだんですが、原作も一気読みで本当に感動しました。今回のコミカライズはその当時を思い出させる、とてもよい作品になっています。
三浦しをん先生が雲田はるこ先生のことを好きで、ハードカバーの時から雲田はるこ先生の帯が付いていたはず(自分はなぜか2冊買っているのでどっちの帯か忘れた)。アニメ化の際も雲田はるこ先生がキャラクターデザイン原案でした。ようやくコミカライズになりました。雰囲気がいいですよね。
上下2巻ですからテンポよくお話が進みます。原作や映画、アニメを見ていなくても、とても楽しめるいい作品だと思います。コミカライズですが、雲田はるこ先生の言っていい作品の完成度だと思います。おすすめです!
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【感想】『箱入りドロップス6巻』津留崎優 (著) ついに6巻完結!最高でした!!【マンガ感想・レビュー】
(2017.07.14更新)
『箱入りドロップス』最終6巻が出ました!
いやあ、泣いたね。本当にお気に入りの漫画でした。
1巻から感情移入しちゃった作品で、親のような心で引きこもりの雫ちゃんの成長を見ていました。本当に卒業おめでとう!陽一くんも頑張った。よかったね。
陽一くんも萌ちゃんも成長したし、クレバーな相ノ木が一番笑わせてくれました。でもカバー下では実は純ちゃん巻だったのでは?という気もしたりして。
津留崎優先生、お疲れ様でした。津留崎優先生も体調不良とのことでしたが、実は妊娠だったということでおめでとうございます!本当に素晴らしい作品でした。最高の4コマ漫画でした!!
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【感想】『花園さん、結婚するんだって』三つ葉優雨 (著) 美人な高校生が妊娠したら、みんなどうする?【マンガ感想・レビュー】追記:三つ葉優雨 先生からお返事いただきました!
『花園さん、結婚するんだって』出ました!
高校生の花園さんが妊娠してしまいます。 花園さんは2年連続校内ミスコングランプリの美女で、学内はその噂で持ちきりです。でも、花園さん本人の姿は見えません。
花園さんは自分のきれいさについて行けない女の子。花園さんの妊娠の話はチャラ男や同級生の女子、担任教師や地味男子、周りの人間関係に波紋を広げていきます。
最初読んでいて小説の『桐島、部活やめるってよ』を思い出しました。噂ばかりで本人がいません。でも、高校生のスキャンダルってそうなるよね。本人は学校に行けずに噂ばかりが飛び交って、怪情報が流れまくる。
そんななかで花園さんが何を信じて、何を選んでいくのでしょう?1巻完結、おすすめです!
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【感想】『神・時間術』樺沢紫苑 (著) 生理学的な日内周期をもとにした1日の使い方が最強だった!
『神・時間術』読みました!
すごいいい本です。特に忙しい日本の現代人にあった本だと思います。
日本の生産性は先進国ではダントツ最下位
ということは、逆にいうと生産性をあげるだけで日本ではトップに立つことが可能です。そして実際に先進国ではそれを行なっているわけです。不可能な提案ではありません。
日本人の生産性はもっと上げられる!
樺沢先生はそう訴えているわけです。朝・昼・夜のそれぞれの時間について最高のパフォーマンスをするためのノウハウが書かれています。さらに時間を作り出す方法、リフレッシュする方法が取り上げられています。
樺沢先生の本はどれもすごい勉強になります。でも、一行一行に詰まっている情報が多すぎてこの一冊で普通の作家なら何冊書く?ってぐらいです。じっくりと読んで、そして自分のものにしなくちゃもったいない本です。 忙しい人ほど読むべき本だと思います。すごいおすすめでした!
- 最高の人生を手に入れる「神・時間術」4つの原則
- 脳の機能を最大に生かす集中力の高め方
- 朝の時間を最大に生かす脳のゴールデンタイム術
- 昼の時間を最大に生かす午後のリセット術
- 夜の時間を最大に生かす運動&睡眠リセット術
- 自分なりのまとめ
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【出張書評】最大手Amazonニュースきんどうさんで新刊書評が掲載されました!【きんどるどうでしょう】
Amazonニュースの超大手、きんどうさんのところで書評書かせてもらいました!今回の書評は漫画ではなく円城塔・田辺青蛙両先生夫婦による『読書で離婚を考えた。』です。7月3日に記事がアップされました。きんどうさん、ありがとうございます!
<きんどうさん、当該記事リンク>
さて、きんどうさんの出張書評が出来るまでを時系列でまとめてみました。
きんどうさんは本当に仕事が早いです!こちらものんびりしているとめちゃくちゃクイックでレスが来ますので注意が必要です。
- 6月28日 新刊書評募集を見る
- 6月28日 Twitter @zokndに連絡してみる
- 6月29日「字数は1,500から5,000字を目安に」字数制限
- 6月30日 書評書く
- 7月1日 書評ゲラ完成しメールで送る
- 7月1日 書評完成。掲載を待つ
- 7月3日 書評掲載!Amazonギフト券がくる
- まとめ
【2017年7月版】キンドルアンリミテッドKindle Unlimitedでオススメまんがを見つけよう!【読み放題】保存版
<2017年9月版はこちらから>
kaigyou-turezure.hatenablog.jp
【7月の大注目作品!キンドルアンリミテッドKindle Unlimited】
キンドルアンリミテッドKindle Unlimitedに新しく入ったコミック作品を随時紹介していきたいと思います。
- 【7月の大注目作品!キンドルアンリミテッドKindle Unlimited】
- 【未読ならもったいない!キンドルアンリミテッドKindle Unlimitedおすすめマンガ】
- 【絶対にはずせない!キンドルアンリミテッドKindle Unlimitedおすすめマンガ】
■ライオン 園田ゆり短編集
続きを読むデビュー作を含む、園田ゆりの初期短編集。『ライオン』(アフタヌーン四季大賞受賞作)を表題作に、『BLUE LETTER』『かがやける日々』『ランダージョ』『小梅マーメイド』『朝が来るたび』『弟の外出』の7編を収録。本文303ページ。