勤務医開業つれづれ日記・3

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【未完の名作】『鮫島、最後の十五日』故・佐藤タカヒロ先生 独断で千秋楽を考えてみた【描かれなかった最後】

『鮫島、最後の十五日』の最終20巻が十月五日に発売になります。佐藤タカヒロ先生が急逝されました。あまりに残念でなりません。

 

生前にブログで紹介記事を書かせていただき、佐藤タカヒロ先生からお返事を頂いたことが今でも忘れられません。 

佐藤タカヒロ先生からお返事いただいたときにはこんなことになるとは本当に思っていませんでした。残念です。佐藤タカヒロ先生のご冥福をお祈り致します。

 

 

今回、管理人が『鮫島、最後の十五日』を読みながらいろいろと考えてきたことを記事にして、描かれなかった結末へ思いを馳せたいと思います。これからいったいどんな戦いがあったのだろうか?そしてどんな千秋楽を迎えることになっていたのだろうか?命を削って土俵に臨む鮫島はこれからどんな戦いをしていく予定だったのでしょう。

 

20巻発売の時点で全てのデータがそろってから考察しても良かったのですが、どうしてもいてもたってもいられずに記事にしてしまいました。 

 

なお本記事は『鮫島、最後の十五日』の熱烈なファンのブログである「映画・書籍・ミュージカル備忘録」様(1)のデータを基礎にさせてもらっております。本当にありがとうございます。 

 

目次 

 

本記事ではまず『鮫島、最後の十五日』から読み取れる九月場所の番付、勝敗をまとめます。その後、十四日目と千秋楽の全組み合わせを考え、語られなかった物語として可能性があるシナリオを求めてみたいと思います。

 

 

九月場所番付 

まずは番付を確認します。『鮫島、最後の十五日』9巻の八日目の幕内土俵入りで番付を確認することができます。ここでは三役を取り上げます。ちなみに鮫島は東前頭十四枚目です。 

 

西小結 白水 

f:id:med2016:20180922084444p:plain

『鮫島、最後の十五日』9巻より )

 

西小結 闘海丸、西関脇 明王山

f:id:med2016:20180922084454p:plain

『鮫島、最後の十五日』9巻より )

 

西大関 天鳳 

f:id:med2016:20180922084504p:plain

『鮫島、最後の十五日』9巻より )

 

東小結 白鯨力、東関脇 百雲 

f:id:med2016:20180922084518p:plain

『鮫島、最後の十五日』9巻より )

 

東関脇 天雷 

f:id:med2016:20180922084529p:plain

『鮫島、最後の十五日』9巻より )

 

東大関 猛虎 

f:id:med2016:20180922084540p:plain

『鮫島、最後の十五日』9巻より )

 

東大関 王虎 

f:id:med2016:20180922084554p:plain

『鮫島、最後の十五日』9巻より )

 

東横綱 泡影 

f:id:med2016:20180922084605p:plain

『鮫島、最後の十五日』9巻より )

 

以上が今場所の上位陣になります。

 

九月場所、上位陣の鮫島との対戦 

 

鮫島は東前頭十四枚目ですから、前半戦はすべて前頭同士の対戦になっています。九日目に小結・闘海丸との取り組みがあり、その後十日目の毘沙門戦(東前頭五枚目)以外は上位陣との戦いになっています。

 

以下が19巻までの上位陣と鮫島との取り組みです。

 

西小結 白水:  同部屋のため対戦なし

西小結 闘海丸: 九日目

西関脇 明王山: 対戦なし(1巻先々場所、鮫島戦あり)

西大関 天鳳:  対戦なし

 

東小結 白鯨力: 対戦なし

東関脇 百雲:  対戦なし(十二日目に引退、『鮫島、最後の十五日』17巻) 

東関脇 天雷 :  十一日目

東大関 猛虎 :  十三日目

東大関 王虎 :  十二日目

東横綱 泡影 :  十四日目(未完)

 

九月場所、十二日目までの戦績

全勝: 泡影、天鳳、鮫島

一敗: 王虎

『鮫島、最後の十五日』19巻 167話より)

 

わかっている範囲では全勝は3名のようです。一敗の人数は不明です。

猛虎の勝敗数未定ですが、すでに泡影戦が終わって負けているようです。王虎と猛虎の会話で、横綱に負けたことを示唆するような会話がありました。

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『鮫島、最後の十五日』19巻より)

 

未完・今後の予想 

以上が本編でわかっている、特に上位陣に関する情報です。

 

十三日目まで熱く、そして綿密に練り上げられて来た『鮫島、最後の十五日』ですが、本当に残念なことに佐藤タカヒロ先生急逝のため、未完で終了となります。本当に残念すぎて涙が出て来ます。残念と100回言っても足りないぐらいです。

 

ファンのひとりとしては描かれることのなかった鮫島を始めとする九月場所の今後の取り組みについて、これまでの情報を元にいろいろと予想してみたいと思います。

 

 

 

 

全組み合わせと勝敗を考えてみる 

今までの情報から十四日目は鮫島が横綱・泡影との取り組みが確定しています。そして十五日目(千秋楽)の鮫島の取り組み相手は、優勝争いの成績と番付から天鳳が濃厚です。

 

作品から読み取れる条件をできるだけ取り上げてみました。番付と成績を加味して、可能な組み合わせを考えてみたいと思います。 

 

以下、可能性としてはありえるが作品では取り上げられなさそうな組み合わせ・勝敗表を青字で記して除外しました。そして出来る限り除外した理由を書いてみました。

 

十四日目・ありえる全勝敗表

泡影・鮫島(取り組み確定)

泡影○ A)→泡影14勝、鮫島13勝1敗 

泡影● B)→泡影13勝1敗、鮫島14勝

 

天鳳・不明 

天鳳○ C)→天鳳14勝

天鳳● D)→天鳳13勝1敗

 

十四日目のありえる取り組みと勝敗はこの4通りになります。

 

 

千秋楽・ありえる全勝敗表

千秋楽は取り組みが決まっておりませんので、ありとあらゆる取り組みの可能性があります。しかし優勝をかけた戦いは必然的に上位陣との争いになるはずです。

 

そのため

(1)泡影・天鳳戦と鮫島・不明戦の組み合わせ

(2)鮫島・天鳳戦と泡影・不明戦の組み合わせ

の2つが考えられます。十四日目のA〜Dの取り組み後、可能な全ての組み合わせを考えてみました。

 

(1)

泡影・天鳳(A,C後全勝対決) 

泡影○      E)→泡影15勝、天鳳14勝1敗

泡影●      F)→泡影14勝1敗、天鳳15勝

泡影・天鳳(B,C後対決) 

泡影○      G)→泡影14勝1敗、天鳳14勝1敗

泡影●      H)→泡影13勝2敗、天鳳15勝

泡影・天鳳(A,D後対決) 

泡影○      I )→泡影15勝、天鳳13勝2敗

泡影●      J)→泡影14勝1敗、天鳳14勝1敗

泡影・天鳳(B,D後1敗同士対決) 

泡影○      K)→泡影14勝1敗、天鳳13勝2敗

泡影●      L)→泡影13勝2敗、天鳳14勝1敗

(これと別に千秋楽の鮫島戦の勝敗が入ってくる)

 

(2)

鮫島・天鳳(A,C後対決) 

鮫島○      M)  →鮫島14勝1敗、天鳳14勝1敗

鮫島●      N)→鮫島13勝2敗、天鳳15勝

鮫島・天鳳(B,C後全勝対決) 

鮫島○      O)→鮫島15勝、天鳳14勝1敗

鮫島●      P)→鮫島14勝1敗、天鳳15勝

鮫島・天鳳(A,D後1敗同士対決) 

鮫島○      Q)→鮫島14勝1敗、天鳳13勝2敗

鮫島●      R)→鮫島13勝2敗、天鳳14勝1敗

鮫島・天鳳(B,D後対決) 

鮫島○      S)→鮫島15勝、天鳳13勝2敗

鮫島●      T)→鮫島14勝1敗、天鳳14勝1敗

(これと別に千秋楽の泡影戦の勝敗が入ってくる) 

 

以上が全取り組みになるはずです。これを元にいろいろと考察していきたいと思います。

 

内容として千秋楽の取り組みは、

(2) 

鮫島・天鳳戦

泡影戦(対戦相手不明)

 

が一番考えられると思います(M〜T)。しかしながら、千秋楽は横綱大関戦になることも十分考えられますので、

 

(1)

鮫島戦(対戦相手不明)

泡影・天鳳戦

 

も可能性としては残っています(E〜L)。その両方の組み合わせの内容を可能な限り考えてみました。

 

青文字は検討から除外している取り組みです。除外しているのは、

まず鮫島、泡影、天鳳の誰かが15戦全勝するシナリオです。まあこれはなくて当たり前かもしれません。まず鮫島以外の泡影、天鳳が全勝したらお話として面白くありません。

 

そして鮫島の全勝も、十四日目に横綱である泡影戦があって、千秋楽の取り組みを残していますので全勝だとお話のピークが最終日にきません。 

 

さらに除外したのは鮫島2敗です。十四日目から鮫島が二連敗だとまるっきり盛り上がりません。

 

あと、横綱泡影の2敗ものぞきました。最強横綱が二連敗もありえない気がします。

 

 

千秋楽・可能性の高い勝敗表

以上の条件から、青字の除外した取り組みを外してみてみます。

 

十四日目

泡影・鮫島

泡影○ A)→泡影14勝、鮫島13勝1敗 

泡影● B)→泡影13勝1敗、鮫島14勝

 

天鳳・不明 

天鳳○ C)→天鳳14勝

天鳳● D)→天鳳13勝1敗

 

千秋楽

泡影・天鳳(B,C対決) 

泡影○      G)→泡影14勝1敗、天鳳14勝1敗

泡影・天鳳(A,D対決) 

泡影●      J)→泡影14勝1敗、天鳳14勝1敗

泡影・天鳳(B,D1敗同士対決) 

泡影○      K)→泡影14勝1敗、天鳳13勝2敗 

 

鮫島・天鳳(A,C対決) 

鮫島○      M)  →鮫島14勝1敗、天鳳14勝1敗

 

鮫島・天鳳(A,D1敗同士対決) 

鮫島○      Q)→鮫島14勝1敗、天鳳13勝2敗

鮫島・天鳳(B,D対決) 

鮫島●      T)→鮫島14勝1敗、天鳳14勝1敗

 

ここでは、さらにG,J,Kを除外してみました。この組み合わせは千秋楽に泡影・天鳳戦となると、鮫島はすでに天鳳以外の大関2人と戦っていますから、最終日に格下と戦うことになります。

 

この場合、わずかに小結・白鯨力だけが対戦相手として可能性としてはあります。

三役で鮫島と九月場所で対戦していないのは白鯨力と明王山ですが、明王山は1巻で先々場所での対戦が描かれていましたので再度対戦の可能性は薄いとおもわれます。

 

最後の最後に別なキャラを立ち上げて千秋楽の対戦があるのかもしれませんが、番付から言っても難しいと思います。いきなり新キャラはお話としては面白くありません。そのため千秋楽は鮫島・天鳳戦と考えてみたいと思います。

 

(ただし今回の組み合わせ検討の最大の弱点はここにあります。なぜなら横綱泡影と大関天鳳の取り組みがない状態で優勝を決めることになってしまうからです)

 

すると残るのはM,Q,Tの3つになります。

 

千秋楽・最後に残った勝敗表とは?

Mは、A+Cでかつ鮫島・天鳳で鮫島勝利です。A+Cとは、

十四日目終了時に、

泡影・鮫島 A)→泡影14勝、鮫島13勝1敗 

天鳳・不明 C)→天鳳14勝 

 

その後、千秋楽で鮫島が天鳳に勝つ場合です。

M)  →鮫島14勝1敗、天鳳14勝1敗

Mの場合、十四日目に泡影が全勝していますから、千秋楽でだれか見知らぬ力士が泡影の全勝を止めなくてはいけません。

よってMはダメです。

 

 

 

Qは、A+Dでかつ鮫島・天鳳で鮫島勝利です。A+Dとは、

十四日目終了時に、

泡影・鮫島 A)→泡影14勝、鮫島13勝1敗  

天鳳・不明 D)→天鳳13勝1敗

となっています。これも同じように十四日目まで泡影が全勝ですから、千秋楽に泡影が見知らぬ力士にとんでもないヘマをすることになりますのでおそらくダメでしょう。Qも却下です。 

 

 

 

最後に残ったのがTです。

Tは、B+Dでかつ鮫島・天鳳で鮫島敗北です。B+Dとは、

十四日目終了時に、

泡影・鮫島 B)→泡影13勝1敗、鮫島14勝

天鳳・不明 D)→天鳳13勝1敗

かつ千秋楽に鮫島が天鳳に負けます。

鮫島●      T)→鮫島14勝1敗、天鳳14勝1敗 

この場合だと、十四日目に泡影も鮫島に負けていますので3人が1敗になっての優勝決定戦になります。

 

これだ!

 

 

管理人の考える十四日目、そして千秋楽 

鮫島はこれからいったいどのような取り組みをしていくのでしょうか?今までの予想から見えてきた取り組みの結果を簡単に書いてみたいと思います。

 

ここまで泡影、天鳳、鮫島の三者の勝敗の組み合わせに絞って考えてきました。それ以外の主な力士はいずれも鮫島に負けています。でも3人だけでは取り組みになりません。

 

ここで存在感があるのはやはりライバルである王虎です。すでに王虎は鮫島に負けていますが地力は天雷、猛虎をしのぎます。そして十三日目までは12勝1敗ですから、精神的なことは別にして、星取りではいぜん優勝候補であるのです。

 

 

まずは十四日目の取り組みと勝敗について。

十四日目に鮫島・泡影戦があります。この取り組みで、管理人としては鮫島が泡影を破り、69連勝を阻止することになると予想します。

 

さらに十四日目に対戦相手は不明ですが、天鳳が負けなくてはいけないのです。驚きです。天鳳に誰が土をつけるのか?ここは王虎が一番可能性があると思います。

 

個人的には大関である王虎は1敗のまま天鳳と14日目を戦い、天鳳を破るのはどうでしょう。その場合、王虎も含めて1敗が3人になりますので千秋楽で泡影が天鳳とは戦わずに王虎と戦ってもおかしくありません。

 

その結果、十四日目終了時点で全勝が鮫島ただ一人、という事態になるのです。

 

十四日目

泡影 ● 13勝1敗

鮫島 ○ 14勝

天鳳 ● 13勝1敗

(王虎○ 13勝1敗)

 

最終日、千秋楽で鮫島・天鳳戦があると仮定します。そしてその戦いで鮫島が天鳳に敗れて、泡影が対戦相手不明ではありますが勝利します。この場合、管理人の独断と偏見でキーパーソンである王虎に重要な任務を任せたいです。千秋楽では泡影・王虎戦になるのではないでしょうか。

 

鮫島14勝 vs 天鳳13勝1敗

泡影13勝1敗 vs 王虎13勝1敗

 

千秋楽で横綱・泡影を破った鮫島が天鳳に敗れてしまいます。おそらく前日の横綱戦の激闘のために天鳳に遅れを取るのでしょう。鮫島は14勝1敗になります。 

 

そして泡影は王虎との戦いを迎えるのです。千秋楽で王虎が泡影に負け2敗となり優勝争いから脱落となる、のではないでしょうか。その結果、泡影、天鳳、鮫島3人が14勝1敗となり、3つ巴の優勝決定戦になるのです。

 

千秋楽

泡影 ○ 14勝1敗

鮫島 ● 14勝1敗

天鳳 ○ 14勝1敗

 

なんと詳細に検討してみると、自分がぼんやりと思い描いていた予想とは違う展開でした。こういう取り組みになるのでしょうか?あるいは管理人が気付かない、別な取り組みと勝敗が隠れているのでしょうか。

 

繰り返される優勝決定戦

『バチバチ』では序二段の優勝決定戦(『バチバチ』15巻)で同部屋対決を行い、 『バチバチBURST』ではなんと6名による幕下優勝決定戦(『バチバチBURST』12巻)を行なっています。ですから『鮫島、最後の十五日』が優勝決定戦になるのはほぼ必然かと思います。

 

泡影、天鳳、鮫島の3名による優勝決定戦が行われたとしたら、いったいどんな取り組みが行われるのでしょう?本当に想像がつきません。

 

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(『鮫島、最後の十五日』1巻第1話より)

 

そして、全てが終わった瞬間に『鮫島、最後の十五日』1巻第1話のシーンに結びつくはずです。ここまで鮫島は何を失い、そして何を得たのでしょう?佐藤タカヒロ先生はいったいどんな鮫島の土俵人生を我々に表現しようとしていたのでしょう。

 

まとめ

この記事では出来る限り客観的に、考えられる取り組みのすべてから千秋楽を予想してみました。もちろん、2018.9.23現時点での予想です。最終20巻がまだ発売されていないため、今後新しい情報が入る可能性も十分あります。 

 

佐藤タカヒロ先生の『鮫島、最後の十五日』は本当に素晴らしい作品です。作品に宿っている魂はずっと光り輝いています。

 

『鮫島、最後の十五日』は20巻が最終巻です。未完となりましたが、最終話も奇跡のような終わり方でした。本当に素晴らしすぎるフィニッシュです。伝説となるこのような作品に出会えて本当に良かった。そして、これからも多くの人の魂を揺さぶると信じています。『鮫島、最後の十五日』はこれからもずっと多くの人に読まれるような作品だと信じています。管理人は微力ながら応援していきたいと思います。

 

 

 

合掌 

 

 

 

 

 

 

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最終20巻。10月5日発売予定です。

 

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