勤務医開業つれづれ日記・3

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【感想】『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』 10巻 長田悠幸×町田一八 涙無くして語れない。またまた最高かよ【ネタバレ漫画レビュー】

泣かされたました!こいつは、とんでもない漫画だな。

 

『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』 10巻がまたまた、かっ飛ばしてくれました。ほんとうに6巻、8巻に続いてまた涙腺直撃です。

 

だめだめの素人集団から軽音部で全国制覇を目指す本田先生たち。一方、全国に名を轟かせている吹奏楽部のすばる先生とトランペットの光岡部長。そして本田先生にはジミ・ヘンドリックスの霊に取り憑かれています。

 

苦悩する光岡部長とそれを支えるすばる先生。軽音部の音楽がそれを良くも悪くもぶっ壊そうとします。

  

あー、かっこいいなぁ。そして、ぞくぞくするなぁ。光岡部長、かっこよすぎない?

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あなたに約束しましょう。読んでみてください。そしたら、

ダラダラ泣きますから。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当ブログでは漫画ランキングを勝手にやっているんですが『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』を、2016年で2位、2017年で6位にランキングさせてもらっています。

 

<当ブログ8巻感想>

<2016年ランキング2位>

<2017年ランキング6位>

 

 

 

では簡単に8、9巻のおさらいを。 

 

 

揺れる光岡部長

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SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(8) より

 

光岡部長は軽音部のことを素人集団だと軽んじて、吹奏楽の全国三連覇に全てをささげています。すばる先生は指導者として吹奏楽部を超スパルタ教育していますが、光岡部長が唯一自分の理想を体現しています。

 

光岡部長は本田先生たち軽音部に関わることで変調をきたします。音楽に対して自分とは全く異なる関わり方をしている本田先生たちに光岡部長の調子はズタズタになっていきます。

 

 

 本田先生、とんでもないこと言い出す

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(SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(9)より)  

 

いままでライバル関係でもあり、全然無視するような素人集団の軽音部の本田先生からわたされたオリジナル曲「Jack In」を聞いて、光岡部長は動揺します。まさしくキラーチューン、その曲に心を奪われてしまった光岡部長に本田先生は図々しくも言ってしまいます。

 

「軽音部に入りませんか?」

 

本田先生、それはだめだろ。

吹奏楽部のトランペットのファーストで、部長で、演奏のかなめなんだから。吹部の全国三連覇のために必要不可欠な人材です。でも本田先生、すばる先生の目の前で言っちゃった。 

 

 

以下、10巻ネタバレです。

 

光岡部長の苦悩 

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マシンのような光岡部長はどんどん乱れていきます。すべてが順調であったはずなのに、自分で殺してしまった自分の気持ちがすべてをおかしくしていきます。

 

 

 

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本田先生は教師であり、他の部活の部長である光岡さんを引き抜くのに躊躇していました。でもジミは本田先生をあおります。音楽家ならいろいろな人間関係を超えて、音楽を求めるべきだと。

 

 

すばる先生 vs 本田先生

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光岡部長の全てを知っている顧問のすばる先生は激怒します。自分のことを目指してサックスを吹いていた光岡部長、そして昔の自分とオーバーラップするような光岡さんのサックスを聞き、ためらいなくトランペットにコンバートさせたのもすばる先生です。

 

そして一から作り上げ直した光岡部長と理想の吹奏楽を目指しているのです。そんな二人三脚で積み上げてきた歴史を、よこからぶっ壊そうとする本田先生にすばる先生は激怒しています。

 

 

 

正論 vs 正論

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本田先生はすばる先生に言い切ります。

 

「私は最高の仲間たちと最高の演奏がしたい」

「ただそれだけです」

 

くー、本田先生はかっこええな。ホントはめっちゃ地味な先生なんですけどね。

 

二人とも正論です。だからどこまで行ってもお互いにぶつかり合ってしまいます。

 

 

 

軽音部、生「Jack In」!

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そして迎えたフェスタ。吹奏楽部と軽音部は同じ舞台で演奏します。軽音部のキラーチューン、「Jack In」の生演奏を初めて二人は聴きます。

 

この描写がすごいですよね。毎回、毎回思いますけど、音楽を二次元に表すって本当にすごい。もう、『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』には度肝を抜かされっぱなしです。これってすでに芸術ですよね。

 

 

別れ、そして新たな旅立ち

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本当に二人三脚で吹奏楽部を作り上げてきたすばる先生と光岡部長。深く悩んでいたすばる先生は光岡部長に指示を出します。吹奏楽部ではすばる先生の指示は”絶対”です。

 

すばる先生は決して音楽に妥協を許しません。そしていい意味でも悪い意味でも音楽を第一に考えています。軽音部の生「Jack In」を聴いて、すばる先生は決断をします。光岡部長はすばる先生の指示を、絶対命令としてきかなくてはいけません。

 

たとえそれが、二人の別れだとしても。

 

 

そして、10巻クライマックスのシーンで光岡部長は思うのです。

 

「私にもわからないよ」

 

 

あー、

もう、このシーン。控えめに言って、

 

 

最高だね。 

 

 

まとめ

 

『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』 10巻はものすごいマンガです。本当に涙無くして語れません。スタートから登場している光岡部長がまさかこんな展開になるとは思いませんでした。

 

 

 

じっくり読むとやっぱりすばる先生がいい味出していますよね。本田先生とは対極にあるすばる先生と光岡部長の葛藤が10巻ですばらしい展開を引き出しています。

 

すばる先生はすばる先生なりに光岡部長を、吹奏楽部の全国制覇という遠いところまで連れて行ってくれました。目指すは全国三連覇です。でもそれは自分の心を殺してしまった光岡部長が”すばる先生の理想の吹奏楽”を追い求めた結果です。

 

遠くに行けたはずなのに、理想に近づいたはずなのに、指が動かない。光岡部長は苦悩します。

 

 

 

もっと自由に、もっと楽しく、自分の魂に素直に。全然違うアプローチで光岡部長に訴えかける本田先生。光岡部長は積み上げてきたものとの差に引き裂かれます。でも、すばる先生は断腸の思いで、自分の理想であった吹奏楽を体現するはずの光岡部長に別れをつげます。もっと高く、そしてもっと遠くへ。

 

すばる先生が涙を流しながら"Love Is Over"を吹きます。それは9巻ですばる先生のお母さんが流した涙に重なるのです。理想の吹奏楽、そして光岡部長、自分がプレーヤーとして捨てた情熱や涙。その全てにすばる先生は別れをつげているのです。

 

 

 

 

 

もうね、いろいろと書きたいことも言いたいことも山ほどあります。でも、あなたに伝えたいのはほんとうにただ一言、

 

『SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん』読め!!

 

ってこと。お世辞抜きで本当に本当におすすめです。泣くから。

 

 

 

ご参考になりましたら幸いです。