勤務医開業つれづれ日記・3

あふれる”好き”を形に。マンガ感想とか書評を中心にしたブログです。

■泣くな、と思ったらやっぱり泣いた!映画「この世界の片隅に」これは本当にとんでもない傑作だった!!



「この世界の片隅に」見てきました。

結論から言うと、「すごい、いい映画」でした。映画を観る前に、きっと泣くな、と思ったらやっぱり泣きました!どんなに言葉をつくしても素晴らしさを伝えきれない、そんな素晴らしい映画でした。


公式HP映画「この世界の片隅に」
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わたしは戦争関係、とくに原爆関係は全然見れない人です。むかし子供のころ、原爆の映画を見て翌日から熱出しました。そんな戦争アレルギーの私でも大丈夫です、たぶん。



映画の予告編ですが、本編を見た後だと10倍泣ける。

ワンシーン、ワンシーンが胸に響いてきます。

そして、実は英語版のほうがもっといい予告編だったりします。

すごくいいですね。ほんとうに、いい。いい、以外の言葉が見つかりません。
コトリンゴ の主題歌がとてもあっています。







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「うちはぼーとした子じゃけ」という主人公のすずさんは絵が得意です。見ていてほほえましい感じです。そんなすずさんがお嫁に行きます。ストレスでハゲができちゃったりして、かわいいです。人妻だけどね。

 

小さい頃のすずさんが妹のすみちゃんと冷たい手をほっぺたに当ててきゃあきゃあ言っていたり、お兄ちゃんにげんこつされたり、座敷童にあったり。のりを背中にしょったすずちゃんがとってもかわいいです!そんな幸せに満ちたシーンを見ると、胸がぎゅーと締め付けられます。

 

こうの史代さんのお話って、ほんとうにすごくないところがすごい。そしてこうの史代さんが物語にしたものは100%こうの史代さんのお話だし、こうの史代作品のすごさを誰かにうまく伝えることすら難しい。いろいろな人が最高に評価しますが、全てが素晴らしくて伝わらない。言葉にできなくて伝えようがない。だから素晴らしさに触れるには、実際に直接、こうの史代作品に触れるしかないのだと思います。

 

片渕監督も「この世界の片隅に」に惚れ抜いたというお話です。そして、伝えることが難しいこうの史代作品を、ほんとうに丁寧に映像に変換することに成功しています。これが、この映画「この世界の片隅に」のほんとうに素晴らしいところです。うらやましいけど片渕監督は、ほんとうにこうの史代さんの作品のすぐそばに近づけた数少ない人の一人なのでしょう。

 

のんさんの声がほんとうにぴったり合っている、というよりはのんさんの声が映画に命を吹き込んだように思えます。のんさんの吸う息もため息も、そこにすずさんが実際にいるように感じられます。「むむぅ」「ふへぇ」とか声にならないようなところも、ほんとうにいい感じでした!

 

多くの人はこの映画のことを大絶賛しています。でも歴史や原作との比較やキャスティングなど、いろいろと客観的に書いています。だから伝わらないのだと思います。客観的な良さって、それってこの映画の良さの半分なんですよね。すずさんが最初に言っているように、「うちはぼーとした子じゃけ」子供のこころをもったすずさんが結婚して、戦争で大人になっていくお話なのです。だからきっと、この映画の良さを言葉にできるのは半分だけなんですね。

 

歴史にそったお話の場合、結論としての史実があります。観客のみんなは昭和20年8月15日に終戦があって、その前に広島と長崎に原爆が落ちていることを知っているわけです。お話は広島県の呉市。第二次世界大戦(太平洋戦争)では日本一の軍港があった街です。呉海軍工廠で「戦艦大和」などが建造され、東洋一の軍港・日本一の工廠と言われていたところが今回の話の舞台です。どうしても、どうしても終戦と原爆に向かってお話は進んでいきます。

 

そして作中の主人公すずさんをはじめ人々は歴史の結末を、それとは知らずに戦時中の暮らしを一日一日を一生懸命生きています。それだけに見ているほうは涙なしでは見れないんだよね。 あ、ああ。あの日が来てしまう。原爆投下の日が、そして終戦の日が……。

妹で広島に残っていたすみちゃんを見ると、もうどうしようもなく「夕凪の街、桜の国」を思い出してしまって、涙ぽろぽろでした……。

 

 

「夕凪の街、桜の国」もほんとうに傑作です。映画「この世界の片隅に」で感動された方は、もう、もう、もう、絶対に見た方がいいです、この作品。


映画「この世界の片隅に」のすずさんだけでなく、語り尽くせない言葉が、そして描ききれなかった絵が、いっぱいまだ残っているはずだったのでしょう。

 

すずさんの子供の心がだんだんと大人になっていって、晴美ちゃんがいなくなって、自分も傷ついて、絵も描けなくなって、自分の家族も失って、そして呉で生き残ってしまって、……。それでも毎日の生活があって家事は続けなくちゃいけない。そんな思いがいっぱいいっぱいになってあふれてしまう、そんな映画です。

 

なんか自分の文章書いてて、また泣けてきた。

 

ぜひ、映画で直接「この世界の片隅に」に触れてみてください。多分、いくら感想や絶賛を書いても、こうの史代先生と片渕監督の作品は、実際に見てみないとわからないと思います。そして、もしも見たのなら、何かを感じることができるはずです。2016年で一番のオススメ映画だと思います。

 

こちらが「この世界の片隅に」原作です。

 

 


軍港だった呉には多くの人がいろいろな思いを寄せているに違いありません。




ご参考になりましたら幸いです。




追記:クラウドファンディング、再開!これはぜひ参加しなくちゃ!!

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