勤務医開業つれづれ日記・3

「このマンガがすごい!2021」参加してます。あふれる”好き”を形に。マンガ感想とか書評を中心にしたブログです。

【感想】「狼と香辛料(16)」電撃コミックス 小梅 けいと (著) 祝・完結!10年間、第100話にて名作完結です!【マンガ感想・レビュー】

「狼と香辛料(16)」でました!ついに完結です。ほんとうに、お疲れ様でした。

 

中世ヨーロッパをベースにした仮想世界における狼の化身ホロと商人ロレンスのファンタジー作品です。新通貨発行や商取引、戦いにおける商人の引き際など、単純なバトルものではなく商人の立場から経済的な側面で語られています。

 

すばらしいのは登場人物がみなすごい頭の回転が早いことです。それぞれの立場と能力、そして目的をきちんと把握して、先を読んで行動しています。狼の化身ホロですら万能ではありません。いろいろとおきてしまう予想もつかないアクシデント。頭が良く、才能があり、努力してもなお現状を変えられない時にあきらめるという判断すら潔く思えます。

 

最終16巻は14、15巻からの続きになります。ロレンスとホロはミューリ傭兵団、デバウ商会守旧派ヒルデと共に北の町スヴェルネルに入ります。デバウ商会急進派との戦いはどのように決着がつくのでしょう?そして商人であるロレンスとホロの決断と行く末は?

 

コミカライズ「狼と香辛料」は10年間、第100話で完結です。100話完結というのは小梅先生は狙っていましたよね。コミカライズとして非常に評判がいい作品です。経済戦も、バトルも、そして個人個人の心理描写もすばらしくうまい作品です。はー、最終巻には感動しました。すごいおすすめです!

 

 

 

 

 

 

 

 

フーゴ傭兵団の裏切り 

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傭兵同士の戦いは、フーゴ傭兵団の裏切りで一気に形勢が傾きました。ホロの助けを借りて窮地を脱するミューリ傭兵団。スヴェルネルになんとかたどり着きます。  

 

フーゴ傭兵団を雇っているデバウ商会急進派は、ミューリ傭兵団とともに動くヒルデとロレンスを追いつめていきます。

 

 

ひとり旅の終焉 

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激戦のなか、ロレンスは足に傷を負います。傭兵でもなく、デバウ商会の内紛とも関係ないロレンスとホロは、お互い同じ未来を歩んで行くことを誓います。あー、いいシーンだ!

 

 

急進派との会談 

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デバウ商会急進派は硬軟取り混ぜてデバウ商会守旧派ヒルデを攻めます。次は会談です。急進派はひとの欲につけ込み金をバラマキます。会談は急進派の流れになってしまいます。

 

ロレンスに引き際を問うホロ 

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急進派の金のバラマキで一気に形勢が悪くなった守旧派ヒルデ。ロレンスは会談をなんとかしようとしますが、ホロがさとします。

 

 

愚かなロレンスの賭け、協力するホロ

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しかし、どうしてもヒルデを見殺しにできないロレンスは一か八かの勝負に出ます。ホロもそんなお人好しのロレンスのことを、あきれながも助けます。

 

このあとめちゃくちゃxxxした

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ホロの助けを借りてなんとか会談をひっくり返し、ヒルデを勝利に導いたロレンス。でもこのあとめちゃくちゃ怒られた

 

そして大円団へ 

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うわっ、もうふたりはホカホカのペタペタでやんす。

あの会談から数年後。ホロとロレンスは自分たちの店を持ちます。温泉宿です。その名も「狼と香辛料亭」。その後、伝説となる湯殿の幕開けでした。

 

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二人の入浴シーンもあるよ!

温泉旅館「狼と香辛料亭」だからね。小梅先生もエロ出身だからなかなかいいですよね、はい。

 

いろいろと二人がここまで来るのに大変な道のりでしたが、ようやく二人で自分の居場所を作ることができたんですね。感動です。

 

 

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(「狼と香辛料(15)」より引用)

二人のペタペタシーンのマイベストはこれかな。今回の16巻より一つ前の15巻。ホロが一度ロレンツのもとを離れ、再び会えたシーンです。尻尾の振り方がかわいすぎます。

 

それから考えると最終100話の抱っこシーンや入浴シーンは見ていてホッとしますね。幸せになっておめでとう、といいたいです。

 

 

 

まとめ

本当に素晴らしい作品でした。そしてすばらしいコミカライズでした。小梅先生が元エロ出身だった経験も十分に発揮されていた気がしますし(うんうん)、そうでなくても京都大学漫研の小梅先生にはこういう歴史や知略、経済をあつかうような題材があっていたのではないでしょうか。

 

「狼と香辛料」はアニメ化も2期していますし、原作も400万部超でバカ売れしています。いろいろな人がさまざまな「狼と香辛料」に出会っていることでしょう。でも、あえてこう言いたい。「狼と香辛料」コミカライズは最高にいい作品でした!

 

もう小梅先生の描くホロに会えないかと思うとさみしいですが、10年間のあいだ、100話に渡って繰り広げられたお話も無事にフィニッシュです。大円団のお話って本当に好きです。コミカライズ「狼と香辛料」はそんな素晴らしい作品でした。最後まで二重丸の傑作でした!!

 

 

 

 

 

デバウ商会の守旧派に与する兎・ヒルデに協力し、急進派と戦っていたロレンスは、ホロの頼みを聞き入れ、戦いから身を引くことを決める。そこに、ヒルデを急進派へ引き渡そうと、一帯の領主ミリケが現れ――? 

 

 

<コミカライズまとめ買い>

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