勤務医開業つれづれ日記・3

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【こんにちは令和】就職氷河期世代から、令和世代の新人に捧ぐ【さようなら平成】

令和世代の新人に捧ぐ

 

多くの人が平成について感傷的に、あるいは理論的に語っている。まあ当然である。一つの時代がいま目の前で終演を迎えているからだ。大きな伽藍が崩れ去り、あらたな時代にみんな飛び移ろうとしている。

 

一言で言うと、平成の日本という国は団塊の世代のための国だった。その次の第二次ベビーブーマーは就職氷河期世代と呼ばれ、完全に沈黙した。令和世代の新人は団塊の世代が残したシステムにとどめを刺さなくてはいけない。

 

第二次世界大戦直後の1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)に生まれて、文化的な面や思想的な面で共通している戦後世代のことである。第一次ベビーブーム世代とも呼ばれる。 

団塊の世代 - Wikipediaより 

 

団塊の世代は学生運動を行い、社会主義を目指しながら破れ、舌の根も乾かぬうちに大企業に就職していった。そして彼らは年功序列と終身雇用を確立し、下の世代を完膚なきまでに叩き潰していった。

 

顕著だったのは就職氷河期世代だった。団塊の世代の正職員はその身分を守るために新規雇用を激減させ、就職氷河期世代に壊滅的な打撃を与えることで生きのびたのだ。

 

大卒時に就職氷河期であった1971年(昭和46年)度から1982年(昭和57年)度に生まれた人々を(狭義の)氷河期世代として取り上げている。 

就職氷河期 - Wikipedia

 

いまさらになって働き方改革が叫ばれているのは、団塊の世代がようやく現場からいなくなったからだ。欧米ではすでに1980年台から労働力は流動化している(1)。日本では世界的にみて労働市場の流動性が極めて低いため、会社の中で多くの人材が腐るのだ。そのシステムを必死に温存したのが団塊の世代だ。

 

日本のサラリーマンは年齢とともに輝きを失い、社内で腐ったまま退職金と年金を夢見る。動きのない澱んだ水の中でしか生きることができない、世界で通用しない団塊の世代の管理職を育ててきたのが日本のシステムなのだ。「働き方改革は賛成、だが自分たちが退職してからにしろ」これが団塊の世代の意見であり、彼らはとうとう目標を成し遂げた(2)。

 

日本のリベラルは団塊の世代を後押しした。いまでも日本のリベラルが奇妙な理論を唱えるのは、団塊の世代にむけて奇妙な文法で話をしているからだ。

 

第二次ベビーブームは来たが、ちょうどその就職時期に日本の生活環境が劣悪になったため、第三次ベビーブームは来なかった。それが君たち、令和世代だ。一方、アメリカはベビーブーマーのあとにジェネレーションYができた。そして次にはジェネレーションZを形成した。

 

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第三次ベビーブームがこないのは何のせい? - Togetter

 

日本は第三次ベビーブームが来なかったため、超高齢化社会を迎える。なぜなら団塊の世代が第二次ベビーブーマーを就職氷河期に落とし込んででも守った終身雇用と年功序列による。第二次ベビーブーマーを血祭りにあげて、次の世代が自分が生き残ることで精一杯だったのだ。

 

ようやく団塊の世代がいなくなる時期が来ている。しかし令和世代の人たちよ、現役を退いたが団塊の世代のボリュームはは大きい。医療関係者の視点から見ると、これから本格的に団塊の世代の介護と治療が始まるのだ(3)。年金、介護、医療。彼らは絶対に既得権を手放さないだろう。

 

これからくる団塊の世代の医療と介護という強力なインパクトをどのように乗り越えるのか。すでに金はなく、ニーズだけが大量に出現するという医療・介護業界はこれから醜く変形することだろう。

 

つまり、団塊の世代は(1)学生運動に伴う日本のリベラルを発生させ、(2)終身雇用と年功序列を死守し、(3)これから日本の医療と介護資源を使い倒す。世代間闘争で、就職氷河期世代は団塊の世代に完敗した。そして、団塊の世代が温存したシステムのために日本はどんどん世界に置いていかれている。

 

令和世代は、生まれなかった第三次ベビーブーマーだ。本当はあるはずだった幸せな家庭、明るい未来、そして豊かな日本。その夢が無残に切り刻まれた。第二次ベビーブーマーが劣悪な環境のためわずかしか残せなかった子どもたち。それが君たち、令和世代の新人たちだ。

 

君たち令和世代の新人が、団塊の世代を超えて新しい日本を作ってくれることを本当に期待している。長い長い下り坂の中で、僕たちの世代ができなかったことを超えて前に進んでくれることを希望してやまない。

 

いつの日か、就職氷河期世代も退場する時が来るだろう。そのとき君たちは次の世代にどんな文章を残すことだろう。

 

 

 

 

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 

平成最後のブログ記事になります。

 

いつもお立ち寄りいただき、本当にありがとうございます。平成はどんどん日本が貧乏になっていった時代でした。これは世代間闘争で、就職氷河期世代が団塊の世代に負けたことと同義です。社会は固定化し、人材は会社の中で腐り、日本の活力は失われました。

 

平成が終わり、これから社会に出てくる『令和世代の新人たち』はまさに就職氷河期世代の子供たちの世代です。次の世代は、せめて幸せになってほしいものです。

 

これから来る令和の時代も、またブログを書いていけたらいいなと思います。今後ともよろしくお願いいたします。では、令和でお会いいたしましょう。

 

 

参考文献

新しい時代を生きるために必要な情報だと思います。特に1)2)は必読書でしょう。

1)

LIFE SHIFT(ライフ・シフト) 単行本 – 2016/10/21 リンダ グラットン (著), アンドリュー スコット (著), 池村 千秋 (翻訳) 

■リンダ・グラットン、政府の「人生100年時代構想会議」に起用! ■テレビ東京「ガイアの夜明け」、NHK総合「おはよう日本」、NHKEテレ「ニッポンのジレンマ」など各メディアで大反響! ■読者が選ぶビジネス書グランプリ2017にて、総合グランプリ受賞! ■ビジネス書大賞2017にて、準大賞受賞! ■「人生100年時代」ムーブメントのバイブル! ■反響の声続々! あらゆる世代から圧倒的支持! 誰もが100年生きうる時代をどう生き抜くか。 働き方、学び方、結婚、子育て、人生のすべてが変わる。 目前に迫る長寿社会を楽しむバイブル。 世界で活躍するビジネス思想家が示す、新しい人生のビジョン。 みんなが足並みをそろえて教育、勤労、引退という 3つのステージを生きた時代は終わった。 では、どのように生き方、働き方を変えていくべきか。 その一つの答えが本書にある。 100歳時代の戦略的人生設計書。 

 

2)

働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれる 単行本 – 2019/3/21 橘玲 (著) 

●働き方1.0 年功序列・終身雇用の日本的雇用慣行 ●働き方2.0 成果主義に基づいたグローバルスタンダード ●働き方3.0 プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー型 ●働き方4.0 フリーエージェント(ギグエコノミー) ●働き方5.0 機械がすべての仕事を行なうユートピア/ディストピア 安倍政権が進める「働き方改革」とは、働き方1.0を強引に2.0にヴァージョンアップしようとするものです。これまで日本の「知識人」は、日本型雇用こそが日本人を幸福にしてきたとして、「働き方改革」を推進する「ネオリベ(新自由主義者)」に呪詛の言葉を投げつけてきました。ところが「真正保守」を自任する安倍首相は「雇用破壊」に邁進し、「私がやっていることは、かなりリベラルなんだよ。国際標準でいえば」と自画自賛しています。グローバル化、知識社会化・リベラル化する世界のなかで、働き方1.0は目を覆わんばかりの機能不全を起こしています。政権が保守であれリベラルであれ、官民挙げて「改革」しなければどうにもならなくなっているのです。しかし問題は、働き方2.0を実現したとしても、それではぜんぜん世界の潮流に追いつけないことです。最先端の働き方は、3.0から4.0に向けて大きく変わりつつあるからです。その背景にあるのは、中国やインドなど新興国を中心とする急速な経済発展(グローバル化)と、テクノロジーの驚異的な性能向上です。私たち日本人が抱える困難は、働き方が「未来世界」へと向かうなかで、いまだに「前近代世界」のタコツボに押し込められていることにあるのです――「はじめに」より。以上の問題意識で書かれたのが本書です。 ●1 生き方・働き方が衝撃的に変わる未来 ●2 前近代的な身分制社会・日本 ●3 会社や管理職はなくなるのか? ●4 「未来世界」で生き延びる方法 の4つのパートで、組織や人間関係の煩わしさから離れ、「仕事の腕」を磨いて“食っていく”ヒント満載! 人生100年時代、(1)40代から生涯現役でやりたい仕事を楽しみ、(2)社会に役立ち、(3)年金に頼らずお金も得る「未来志向な幸福のライフスタイル」を提案する書。 

 

 3)

医学生・若手医師のための 誰も教えてくれなかったおカネの話 単行本(ソフトカバー) – 2019/1/25 Dr.K (著) 

誰が何と言おうと、「お金は大事!」。 医師は聖職だといわれます。そして、医学とお金って、まるで磁石のS極とN極、油と水のように扱われます。しかし、誰が何と言おうと「お金は大事」なのです。 医業のかたわら株式投資もバリバリこなすスーパー勤務医Dr.Kが、医学生・若手医師に知っておいてほしいおカネの話を書き綴ります。 医師賠償責任保険/お金vs医師のやりがい/診療科をどう決める?/医局に入るべきか?/患者からの謝礼金/副業のススメ/勤務医vs開業医/資産運用/ふるさと納税……etc。 

 

 

 

 

ご参考になりましたら幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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