勤務医開業つれづれ日記・3

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【ムンプス難聴】NHK連続テレビ小説「半分、青い」のムンプス難聴は、日本だけの恥ずかしい病気です【ワクチン行政】

医師ですが、NHK連続テレビ小説「半分、青い」は正直よくやっているな、と思っています。

 

日本は公的にムンプス(おたふく)ワクチンをしていないという、国際的にめちゃくちゃ恥ずかしいことを前提にしたお話です。NHKはムンプス難聴の問題提起しているという意図はあるのでしょうか?

 

www.nhk.or.jp

 

「半分、青い」ムンプス(おたふく風邪)難聴に罹患した主人公の物語です。

 

ムンプス難聴はおたふく風邪が原因で起こりますが、海外ではほとんど見られません。なぜかというと、おたふく風邪はワクチンでほとんど世界的には制圧されている疾患だからです(1)。

 

日本のワクチン行政が世界の三流レベルで、ムンプスワクチンすらまともにできない国であることを公言しているとんでもなく恥ずかしいお話なのです(2)。

 

日本はおたふく風邪のワクチンを公的にきちんと打っていない、先進国としてはワクチンがものすごいプアな状況です。

 

 

 

ムンプス難聴のポイントはこのようになっています。

 

1)ムンプス難聴になったら治療法はない。治らない。

 

2)ムンプス難聴はワクチンで予防できる。

 

3)ムンプス難聴は世界的にワクチンで制圧されている。

 

4)日本では毎年700~ 2,300人のムンプス難聴患者が発生している異常な状態。

 

 

 

 

ムンプス難聴に治療法はありません。いったん難聴になったら二度と聴力は戻りません。

 

そして一定の割合でムンプス難聴でも両側難聴になることがあります。まったく聞こえなくなるのです。

 

さらに大人の人がムンプス難聴になることもあります。発祥のピークは3−6歳ですが、20代にも発症のピークがあるため(1)、大人でもムンプス難聴になることがあります。そして1000人に一人の確率で難聴になって、二度と聴力は戻りません。

 

お子さんがおたふく風邪になって、お母さんもおたふく風邪を引いてしまい、お母さんがムンプス難聴になる場合もあります。

 

大人の方が急に片耳が聞こえなくなった場合、離職を余儀なくされる場合もあります。職を失うこともあるのです。

 

 

そして、これらは全部ワクチンで予防できます。日本では反ワクチン報道のために、医師ですらムンプス(おたふく風邪)ワクチンを積極的に進めていない場合もあります。しかし世界的に見ると、公的なワクチンに入っていないこと自体が異常です。

 

そして日本では毎年推定で700人から2300人ものムンプス難聴にかかる方がいるのです。

 

 

 

ヒラリークリントンはこう言っています(3)。

「地球は丸いし、空は青い。ワクチンは有効で、我々は全ての子どもを守らなくてはならない」 

 

 

 

NHK連続テレビ小説「半分、青い」をきっかけに、

どれだけ日本のワクチンが遅れていて、

どれだけ日本には反ワクチンがはびこっていて、

どれだけ人知れず悩んでいる人がいるのか、 

きちんと議論をしてほしい。

 

なぜ日本のワクチンは世界とは異なることになっているのか。本当にデメリットを感情論ではなく科学的に検討してほしいです(すでに世界では検討すら終わっていますが)。

 

本当に医療関係者としては、日本のワクチン行政は恥ずかしくて恥ずかしくて、情けないったらありゃしません。マスコミの反ワクチン報道も日本では異常です。 

 

 

 

追記: 批判される方が出てくることが予想されますが、特に(1)の国立感染研究所の記事を読まれることを強くお勧めいたします。その上で科学的にお話をしたいと思います。いつも感情論でめちゃくちゃになりますので、よろしくおねがいいたします。

 

 

 

1)国立感染研究所 

小児科からみたムンプス難聴について

世界的にはムンプスはすでにワクチンの徹底によりほぼ制圧された疾患であり、いまだにムンプス難聴患者が発生し続けている日本の状況が異常なことは、Plotkinが述べているとおりである。 

(本文より引用)

 

2) Plotkin SA, Pediatr Infect Dis J 28: 176, 2009

insights.ovid.com

 

 3)

top.tsite.jp

 

 

 

 

 

ご参考になりましたら幸いです。