【感想】『ぼくたちは勉強ができない 5』 筒井大志 (著) また最高かよ!連載1周年おめでとうございます!!【マンガ感想・レビュー】
『ぼくたちは勉強ができない』5巻読みました!
5巻も最の高でした!
こんなに素晴らしくていいのか?筒井先生、すごいですね。まさにジャンプラブコメ史が大きく変わろうとしています。
いままでのジャンプでは、
「ジャンプ・ラブコメに両雄並び立たず」
という不文律があります(勝手に決めた)。いままでジャンプでは数多くのラブコメが覇権争いをし、王座を勝ち取るために血みどろの戦いを行い、そしてただ一つのラブコメが生き残ってきました。現在のジャンプのラブコメ覇者は「ゆらぎ荘の幽奈さん」です。そして、現在『ぼく勉』がものすごい追い上げを見せています。そして共倒れすることなく、両作品ともジャンプ連載を維持しています。
これは新時代の、
「新ジャンプ・ラブコメ二強時代」
の幕開けなのかもしれません。アニメ化などメディアミックスが入ったら疑う余地がないでしょう。本当に新しい扉を開きつつあると思います。
さらに『ぼく勉』は本命不在のハーレム型ラブコメであり、現時点ですでにヒロインが5人もいるという状況は、ふつうならストーリーが破綻しておかしくありません。なのにこれがすばらしく機能しているのです。本誌では6人目(桐須・妹)も出てきたし!
そして、 連載1周年おめでとうございます!
今週のジャンプは月曜祝日のため、本日2/10発売です。
— 筒井 大志@ぼく勉5巻2/2発売! (@Taishi_Tsutsui) 2018年2月10日
そしてなんと、本当にありがたい事に今週連載1周年で表紙と巻頭カラーを描かせて頂きました!
本当に応援してくださった皆さん一人一人のおかげさまです…。
今後もより気合い入れて頑張るぞー! pic.twitter.com/pwvhk2WwT0
とにかく、ラブコメ最高作品になる可能性を秘めた作品です。5巻も、もう一度言いますが最の高でした!マックスにオススメの作品です!!
<3巻感想>
<2巻感想>
<1巻感想>
4巻感想は、独立記事ではなく2017年12月記事中に書いてあります。
緒方理珠
掲載順位は一位、正妻レースの大本命で軽量ボディーに重兵装の旧日本海軍の軽巡洋艦のようなスペックです。しかし、お父さんが鬼の形相で唯我くんの前に立ちはだかります。
理系脳ですから全然恋愛についてはポンコツです。しかしヒロイン中唯一、唯我くんとキス経験があります。5巻でも唯我くんと、めっちゃボディコンタクト、ありまくりでした!
古橋文乃
文乃ちゃんはセカンドポジションで、やればできる子。普通のラブコメなら絶対にヒロインですよ。文系脳で、空気を読んだりするのは得意ですけど自分の恋愛についてはてんで自覚なしです。
文乃ちゃんのお家はお母さんが亡くなって、父子家庭のようです。生前のお母さんとの会話がきっかけで天文学を目指しています。お父さんは全く出てきませんが、どんな人なんでしょうね?唯我くんはお父さんがいなくて母子家庭ですから、今後この設定も効いて来るに違いありません。
普段は友人ポジションでうるかちゃんとりずちゃんの恋愛の相談役です。でもやればできる子ですから、一歩引いているつもりが無自覚に攻めます。一つ布団で一緒に寝たりして、5巻で一番まずい雰囲気になったのはたぶんこの二人だよね……。
小美浪あすみ
からかい上手のあしゅみー先輩。でも、第五ヒロインのあしゅみー先輩にからかわれたら某漫画よりもダメージが大きそうです。
あしゅみー先輩は浪人生で毒舌キャラで、口グセは「ねじ切るぞ」。中学生に間違われるくらいのマイクロボディ。先輩なだけに唯我くんを意図的に振り回すことができる唯一のキャラです。
しかも唯我くんはあしゅみー先輩の彼氏役を演じなくてはいけません。医師であるお父さんの手前、強制的にあしゅみー先輩の彼氏役になって役得も多い唯我くんですが、キングオブ唐変木な唯我くんは毎回赤面してしまいます。
桐須真冬
第4ヒロインの桐須先生。ツンツンの美人先生です。
向田邦子「昔カレー」について書こうと思ったけど、なぜか「昔カレー」のっている、そろえたはずの向田邦子全集の5巻だけ手もとになくて、あったはずの文庫の「父の詫び状」も行方知れず。ちなみにネットで調べると出てくる全集の1巻にあるっていうのはたぶん旧版のことで、今売っている新版では5巻に収録です。
”真の愉悦はここからよ”
桐須先生、ハンドルを持つと人が変わります。作中、唯一の運転免許をもっているヒロインですから、これからも唯我くんは助手席でヘロヘロになるに違いありません。
それにしても、それにしても、だ。
4巻、5巻と読んでいて桐須先生に目覚めた人が大勢いるのではないだろうか?
桐須先生、最高じゃないか!?
実は我々は桐須先生のスペックを過小評価していたのではないだろうか?
お祭りの浴衣姿で、
ひゃうんっっ!!
高校の制服姿で、
はひゃぁんっ!!
そして、
(『ぼくたちは勉強ができない』4巻より)
お おかえり…なさいませ ご主人様……
こいつはまいった!
4巻からの桐須先生のコンボ攻撃は凄まじい破壊力あります。冷徹で、血も涙も無いような高校教師が、私生活はてんでポンコツです。汚部屋で恋愛経験もなく、仕事(メイド喫茶)ではあしゅみー先輩より使い物になりません。
ポンコツ+ドジっ子+年上美人教師
かよ!設定盛りすぎだろ!!
ツンツンの桐須先生がこんな伸びしろあるとは思いませんでした。スペック高すぎ(低すぎ)だろ。これは桐須先生の時代がきたな……。
武元うるか
さて桐須先生の色香に迷っている読者諸君ですが、われらがうるかちゃんは一体どうなっているでしょう?
”ほしいよ”
”もう意味わかんないぐらい好きなんだから”
うわっ!
うるかちゃんの乙女心、とろけていました。
第3ヒロインのうるかちゃん、やっぱりかわいいなぁ。うるかちゃんの上目づかいが最高です。乙女オーラが出まくっています。
うるかちゃんの初登場は第4話。ですから、普通の作品では正妻レースの当て馬状態です。幼馴染で、スポーツ万能、明るくて、料理が上手。そしてヒロインの中では唯一、唯我くんに恋愛感情を自覚しています。
それなのにうるかちゃんは掲載順は3番手。
どうしようもない順位です。少女漫画だったら設定的にうるかちゃんがヒロイン確定なんでしょうね。そしてジャンプだったらほぼ負けは確実でしょう。これからラス前に来るであろう、うるかアタックで読者の阿鼻叫喚が聞こえて来るようです。
まとめ
はー。『ぼく勉』が素晴らしすぎて苦しい。
5人のヒロインのキャラが立ちすぎていて、ハーレム崩壊を起こしていないところがまず奇跡です。しかも本誌では6人目で桐須先生の妹が登場しています。年上の先生の妹というひねりが効いたポジションからの荒技がすごすぎます。
5人とも素晴らしいですよ、本当に。特に桐須先生がこれほど萌えスペックを隠していたとは。読者はうるか推しから桐須先生萌えに転ぶ連中が続出しそうな予感です。
『ぼく勉』が素晴らしい作品であることは疑う余地もありません。その凄さの根底にあるのは、いままでのラブコメ作品で問題になるような点をあえて攻略しているところです。
(1)本命不在のハーレム型
(2)高校3年から始まるストーリー
(3)受験勉強を中心に展開
(1)すでに5人のヒロインが登場し、本誌では6人目も登場しています。さらには妹までブラコン状態で登場しています。本命不在の場合、優柔不断な主人公のあとあとの展開が難しいことが数多くあります。
(2)高校3年から始まるラブコメ作品はあまりありません。高校3年間をゆっくりとイベントを回収しながら進めるのが王道です。でも『ぼく勉』は1年間のタイムリミットがある物語です。
(3)物語の縦軸が勉強、というのも珍しい作品です。ジャンプの場合は全国大会があったり、プロになったり、強敵がいたりしますが、『ぼく勉』は大学合格が目標です。
すごいよね。他の作品だと弱みになるところを強みに変えているのですから。今までにない作品ですよ。
<作中の時間経過>
以前から気になっていますが『ぼく勉』はかなりきちんと時間が進みます。それを見ても筒井先生が綿密に作品を作り上げている証拠かと思います。現時点で分かっている作中の時間経過についてまとめました。
1巻: 新学期、4月。
2巻: 3年最初の中間テスト。球技大会と勉強合宿(学習強化合宿)で多分5月。
3巻: 第25話で6月30日のカレンダーあり。6月。
4巻: 第31話から夏休み。なので7月。
5巻: 第37話で7月28日のカレンダーあり。7月下旬から8月かな。
今後、人気が出てきたら引き伸ばしなどがあるかもしれませんが、現時点では1巻で1ヶ月です。以前にも予想しましたが『ぼく勉』は国立2次の終わる3月までの12巻完結!?
ファンとしては、できるだけ長く続いて欲しいですよね。でも受験は来るし、順調に話は進んでいるし、変に長すぎるのもアレだし……。
まあいらぬ心配はさておき、これからも『ぼく勉』を強力に応援してきたいと思います。頑張ってください!
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