【感想】心洗われるお話「金の国 水の国」岩本 ナオ は、いとおしくなるような傑作でした【ネタバレ漫画レビュー】
「町でうわさの天狗の子」の岩本 ナオ先生の新作です!
いつも思うのですが、岩本 ナオ先生のお話ってなぜか心にしみますよね……。こちらの心が汚れているからでしょうか???
岩本ナオが贈る、おとぎ嫁婿ものがたり
昔々、隣り合う仲の悪い国がありました。毎日毎日、つまらないことでいがみ合い、とうとう犬のうんこの片づけの件で戦争になってしまい慌てて仲裁に入った神様は2つの国の族長に言いました。
A国は国で一番美しい娘をB国に嫁にやり
B国は国で一番賢い若者をA国に婿にやりなさい―――
そんな中、A国の姫・サーラはB国の青年と偶然出会い…!?
「町でうわさの天狗の子」の岩本ナオが292Pのボリュームで贈る、おとぎ嫁婿ものがたり。
【編集担当からのおすすめ情報】
ときめきが止まらない小学館漫画賞受賞作「町でうわさの天狗の子」から2年半。岩本ナオ先生の待望の新作がついに登場です!
舞台はどこかにある二つの国。
敵対するA国とB国のお姫様と青年が偶然出会い――!?
通常コミックの1.5倍、292ページのボリュームで、岩本ワールドをぜひお楽しみください!
B国の青年、ナランバヤルは変装してA国に入ります。
なんじゃ、このウイング状のヒゲ?
わたしゃ、ロナウド思い出したわ!
MTG(エムティージー) フェイシャルフィットネス PAO パオ
パオって言うんですね。
Amazonで評価が高くてビックリだ。
ほうれい線に効く!って話です。
決して美人ではありませんが、いっつも頑張っています。
心配で困った顔をして、それでも明るく振舞おうとするのがとってもけなげ。
いい人なんだな。この横顔だけで、キュンとなってしまいます!!!
ナランバヤルとサーラ姫は、第一王女レオボルディーネと愛人の左大臣、サラディーンに会いに行かざるを得なくなります。
なんとか無理難題をクリアしたナランバヤルが、サラディーンに近づきます。A国とB国のために国交を開き、水路を作ろう、という話を持ちかけます。
イケメンで中身がスッカスカって感じの第一印象が最悪のサラディーンですが、実は根性あります。最初から演劇の話をしていましたが、バカなフリも演技だったんですね。
サラディーンは実はA国でもB国でもない、今は亡き「北の千年王国」の人間だったのが関係しているのかもしれません。多分、ウラ設定あるんでしょう。
一方、サーラ姫は、ナランバヤルがいないB国で大酒飲みバトルに突入します。なんでじゃ?
ナランバヤルはA国の政治の中枢で命をかけて話を進めます。混乱の中、絶体絶命の二人がA国の王宮で再び会います。
これからクライマックスに突入、あとはぜひぜひ自分の目で見てくれ!!いろいろあるけど、結局はナランバヤルとサーラ姫の純愛物語です!
ナランバヤルがきちんと男前に話を進めてくれるので、こちらも気持ち良く話を読めます。
ナランバヤルとサーラ姫、お幸せに!
レオボルディーネと予想外のキーパーソンだったサラディーンも、単なる浮気ではなくて、この二人も幸せな形のように見えます。レオボルディーネの若い頃の話もちょっとだけあったりして、本当はとても優秀な政治家でもあるんでしょうね。
心が洗われるような、すっきりとした気持ちのいい読後感にひたることができました。1巻完結のホント、いいお話でした。かなりおすすめです!
岩本 ナオ先生の次回作も応援ですね!!!
ご参考になりましたら幸いです。
緑峰山(りょくほうざん)の天狗の娘、秋姫(あきひめ)は、下界で母親と暮らしながら中学校に通っている。お山で修行にはげむ幼なじみの瞬(しゅん)ちゃんから、天狗になるための修行をするようにいわれるが、断り続ける毎日だ。そんな秋姫の心の中は、同級生の“タケル君”のことでいっぱいなのだが…。ヘンテコ青春ファンタジー!!
これはいい作品でしたね。2009年にTV Bros.マンガ賞『輝け! 第2回ブロスコミックアワード2009』大賞受賞、2010年に第55回(平成21年度)小学館漫画賞少女向け部門をそれぞれ受賞。
<2016.12.10 追記>
『金の国 水の国』が『このマンガがすごい!』オンナ編1位を獲得しました!おめでとうございます!!!!!
kaigyou-turezure.hatenablog.jp