勤務医開業つれづれ日記・3

「このマンガがすごい!2021」参加してます。あふれる”好き”を形に。マンガ感想とか書評を中心にしたブログです。

【感想】『幼女戦記(7)』 東條 チカ (著) どこかで見覚えがある。それは幸せなことか、不幸なことか。【マンガ感想・レビュー】

 

 

『幼女戦記』7巻出ました! 

本当にキレッキレの7巻でした。すばらしいですね。レガドニア協商連合との戦いです。目標は敵陣の後方、オース市。背後から攻めてしてフィヨルドを攻略するという奇手です。そして全軍攻撃の先鋒がやはりデグちゃんでした!

 

生まれ変わりによる異世界ものとしてはずば抜けて緻密で大人向けの作品です。さらに東條チカ先生の漫画化が素晴らしすぎます。本当に現場の苦悩、上層部との軋轢、そして任務遂行のための血みどろの実戦と、中間管理職が泣きたくなるような職場(戦場)です。

 

7巻もすごかったです。タイトルで躊躇しているならもったいないです。めちゃくちゃにオススメの作品です!

 

 

 

 

 

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どこかで見覚えがある 

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ルーデルドルフ少将との会談で出てくる冬季攻勢の無茶な設定。しかしそこにはある意図が見え隠れします。度胆を抜くような一撃必殺の作戦とは……。 

 

仁川上陸作戦! 

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仁川上陸作戦!!! 

 

いや、ふつう見覚えないですからw

仁川上陸作戦については、やる夫が簡単でいいかもしれません。ここら辺の話が近いできると「幼女戦記」だけでなく現在の朝鮮半島の情勢理解にかなり役立つと思います。仁川上陸作戦は狂ったマッカーサーに対して神様が気まぐれにくれた最高の晴れ舞台です。

 

<やる夫達で学ぶ朝鮮戦争>

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<第3話「戦場の女神の導き」>

やる夫達で学ぶ朝鮮戦争 第三話 「戦場の女神の導き」 - だっておwwwキャンセル

 

 

×沖田艦長  オースフィヨドを直撃指令

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北洋艦隊司令長官、あれれ?

宇宙戦艦ヤ○トで見たことがあるお人のような気が……?気のせいか?



デグちゃん、うさぎさんになる 

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あれれ?自分がヤリの一番先端になっている!?

現在編成が単に大隊ではなく遊撃大隊と名称変更されています。遊撃って名前がつくだけで”臨時任務や突発自体対応”の専門です。だから遊撃大隊は機動性と戦力を兼ね備えた、いわば戦場の便利屋さんです。便利に使われちゃいましたね。 

 

責任所在の行き違い

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自分が失敗した時、作戦の中止勧告をする権利をデグちゃんは希望します。自分は作戦失敗の責任を取りたくないからダメならすぐ退却、というつもりで言っています。

 

一方、周囲はデグちゃん大隊の失敗=作戦全部の失敗につながるので、自分が失敗したらデグちゃんが全責任をとって作戦を中止する、と受け止めます。

 

結局、デグちゃんがヤリの一番先端で、しかも作戦の全責任を一人で引き受けた形になってしまいます。

 

 

大隊、準備完了 

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了解しました少佐殿!!!

大隊長殿!!!

 

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マイイメージはこんな感じ。押井守的な少数精鋭のマッドな軍団。いよいよ大隊は戦端を開きます。アンソン大佐のいる、オース市沿岸要塞に攻め入ります。

 

 

アンソン大佐、理解する

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アンソン大佐は非常に優秀です。レガドニア協商連合の野戦将校であり、デグちゃんを敵側として最もよく理解している人物の一人です。それゆえ希望的な見方や甘さをおさえ、現実で得られる情報から遠くまで類推して判断する対応の仕方はデグちゃんと似ています。

 

 

 

制空権をかけて 

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頭を抑えろ!!

 

デグちゃんに「ネームド級」といわれたアンソン大佐。以前、仕留められなかったデグちゃんに再び遭遇しました。地上攻略中の敵来襲で、抽出小隊で迎撃したデグちゃんは数と適切な対応で押し込まれます。

 

 

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頭を押さえられるな!!!

 

二人ともポジショニング争い。お互いに中途半端な対応はせず、デグちゃんは玉砕覚悟の体制で、アンソン大佐は優位な状況で追い詰めていきます。自分と相手がどのような立場にいるのか瞬時に理解します。

 

まとめ

うおおお!ビリビリくるな、もう!!会議も面白ければ、実戦も面白い。仁川上陸作戦やシカゴ学派、もうなんでもありで、デグちゃんもPDCAサイクル回しまくっていますね。アンソン大佐との知略もすばらしいです。読み合い、そして躊躇ない実力行使。お互いに力量があるもの同士の戦いです。

 

8巻も待ち遠しいですね。素晴らしいの一言です。めちゃくちゃおすすめの1冊でした! 

 

 

 

 

 

ご参考になりましたら幸いです。