勤務医開業つれづれ日記・3

マンガや書籍、クリニック開業関係について書いてます。「院長の漫画カルテ」http://www.manga-karte.comで【速報】中!

【HPVワクチン】2000年度生まれ以降は子宮頸がんから守られない? HPVワクチン実質ストップの影響

HPVワクチンが事実上ストップしたままです。 

現在世界130カ国以上で承認され、60数カ国において公費助成による接種が行われているのに、日本では弱い科学的根拠に基づく訴え(WHO)でHPVワクチンが排除されています。

 

女性を守るために男性でもHPVワクチンを打とうという国際的な流れもあるのに、異常なほど

日本だけがワクチン嫌い、ワクチン=悪

という図式になっているのはなぜでしょう?

 

 

……おっと、ブログにクレームつける前に、記事を最後まで読んでください。

 

毎回言いますけど、この種の記事はクレームが大量にきます。でも、当ブログは「科学的にお話ししましょう」というスタンスです。感情論ではなく科学的、統計学的なお話しをしていただけましたら幸いです。

 

 

 

 

 

2000年度生まれ以降は子宮頸がんから守られない? HPVワクチン実質ストップの影響

2000年度生まれ以降は子宮頸がんから守られない? HPVワクチン実質ストップの影響

 

日本では20代、30代の子宮頸がんが急増していますが、予防策であるワクチン接種は4年間ストップしたままです。

 

2017/06/23 06:01
Naoko Iwanaga
岩永直子 BuzzFeed News Editor, Japan

国が積極的な勧奨を中断して4年、事実上、接種がストップしている子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)。この空白期間に公費助成で打つ機会を失った2000年度生まれの女子が、子宮頸がんを発症するリスクは接種開始前のレベルに戻ったと推計されることが、大阪大学産婦人科の助教・上田豊さんや特任研究員・八木麻未さんらの研究で明らかになった。

20〜30代の子宮頸がん発症が増えている日本。このまま国がワクチン接種に消極的な姿勢を見せたままでいると、2001年度以降に生まれた女子も発症リスクが高いまま放置されることになりそうだ。

 

日本で事実上、接種がストップしているHPVワクチン


性交で感染するウイルスが原因のがん

子宮頸がんは、主に性交渉で感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因で発症するがん。性交経験のあるほとんどの女性が感染するありふれたウイルスで、多くは自身の免疫力で排除される。ところが、一部は持続的に感染することでがんの前段階である前がん病変に進み、さらにその一部ががんにまで進行する。

HPVワクチンは、約100種類あるHPVの中でも特にがんに進みやすい16、18型への感染を防ぐ。日本人の子宮頸がんの約6割はこの16、18型が原因とされている。性交渉を始める前に打つことが効果的で、国は2013年4月から12〜16歳の女子について公費で接種する定期接種とした。

ところが、直後に痛みなどの体調不良を訴える声が相次ぎ、同年6月に国は積極的に勧めることを中断した。被害を訴える人たちは昨年7月、国やワクチンメーカーを相手取り、慰謝料などを求めて集団訴訟を起こしている。こうした影響で、一時、7割程度だったと推計されるワクチン接種率は現在、1%未満まで減少し、事実上ストップしている状況だ。

 

定期接種で発症リスクも30〜44%低下

上田さんらは、生涯の子宮頸がん発症リスクは、生涯のHPV感染リスクに比例すると仮定して、大阪府堺市の各出生年別の接種率を元に、感染率やがん発症率を推計。ワクチンが定期接種化した時には17歳で対象年齢から外れていた1993年度生まれの発症リスクを1とした場合、他の出生年度ではどれぐらいの発症リスクとなるか比較した。

その結果、積極的勧奨が行われていた時期に対象年齢だった1994年度生まれから1999年度生まれまでは、累積接種率が65.8〜75.7%となり、定期接種で打つ機会のなかった1993年度生まれより、発症リスクが30〜44%下がった。

 

事実上ストップで定期接種化前の発症リスクに

ところが4年間の空白期間に累積接種率が4.1%にまで下がり、今年定期接種の対象外の17歳になった2000年度生まれは、2%しか発症リスクが下がらなかった。ほぼ定期接種前のレベルに戻った状況だ。

さらに、上田さんらは別の研究で、ワクチンで感染を防ぐことができるハイリスクな16型、18型の20歳時点での感染率を推計。定期接種で打てた年代は約3分の1まで下がった感染率が、2000年度生まれ以降では定期接種前と同レベルまで上がることもわかっている。

 

増える20代、30代の患者

婦人科がんを専門とする医師の上田さんは、子宮頸がん検診で前がん病変やがんの疑いありとされた女性の精密検査や治療を専門とする外来を大阪大学で担当している。駆け出しの研修医だった20年前は、50〜60代の患者が多かったが、今では20〜30代が目立つようになった。

実際、国立がん研究センターの統計でも、20代後半から30代の子宮頸がん罹患率はここ20年で2倍以上に増えている。

「性活動の低年齢化、活発化によるものではないかと言われていますが、大阪府のデータでも2000年頃から若い世代の子宮頸がんがどんどん増えています。この世代は妊娠・出産年齢でもあり、出産を希望する若い女性が、前がん病変やがんで手術を受け、流産や早産、子宮摘出に苦しむ姿をたくさん見てきました」

前がん病変である「異形成」は進行度によって軽度、中等度、高度と分けられるが、高度異形成まで進むと子宮頸部を円錐状にくり抜く「円錐切除」という手術を行うのが一般的だ。円錐切除によって早産、流産のリスクが高まり、さらにがんに進行すると子宮全摘手術を行う可能性が高くなる。

 

蓄積された研究 そして、国の判断は?

子宮頸がん検診は早期発見、早期治療に結びつけるために重要だが、発症を防ぐことはできない。そして、世界各国でHPVワクチン接種が前がん病変を減少させたという調査報告が蓄積されている。

一方で、ワクチンの安全性を検証する厚生労働省科学研究や名古屋市の調査ではワクチンを接種していない人たちでも、接種した人と同様の身体症状が現れることが報告され、ワクチンと体調不良の因果関係は明らかになっていない。

WHO(世界保健機関)は2015年12月に「若い女性たちはワクチン接種によって予防しうるHPV関連のがんに対して無防備になっている。弱い科学的根拠に基づく政策決定は、安全かつ有効なワクチンを使用しないことにつながり、実害をもたらしうる」と日本を名指しで批判

2016年4月には日本小児科学会や日本産科婦人科学会など17の関連学術学会が積極的な接種を推奨する見解を発表している。

それでも国の積極的勧奨は再開されないまま、2000年度以降に生まれた女性は、再びワクチンがない時代の発症リスクにさらされる可能性がある。

上田さんは「積極的勧奨が再開されないうちは、特に2000年度以降に生まれた女性は子宮頸がん検診をきちんと受けて早期発見に努めてほしい。再開した場合には、接種対象の年齢を通り過ぎた人も追って接種できるようにし、オーストラリアのように男性も受けられる体制を整備することが、子宮頸がん予防のために重要な選択肢になると思います」と提案している。

 

専門医の学会はHPVワクチンの早期復活を強く希望しています。 

 

声明:日本産科婦人科学会

平成29年1月13日

HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)接種勧奨の早期再開を求める声明


公益社団法人 日本産科婦人科学会
理事長 藤井 知行


 子宮頸がんの一次予防を目指して平成25年4月に予防接種法に基づき定期接種化されたHPVワクチンが、同年6月にその接種勧奨が中止され、すでに3年半以上が経過しました。日本産科婦人科学会(以下本会)は、平成27年8月に、“HPVワクチン接種の勧奨再開を求める声明”1)をすでに発表しておりますが、今回、平成28年12月に開催された厚生労働省の第23回副反応検討部会2)における報告を含め、以下の理由に基づき改めてHPVワクチンの接種勧奨の一刻も早い再開を強く求めます。

 HPVワクチンは現在世界130カ国以上で承認され、60数カ国において公費助成による接種が行われています。WHO(世界保健機関)はHPVワクチンの安全性と有効性を繰り返し確認し、子宮頸がん及びHPV関連疾患予防のため、その接種を強く推奨しています3)。 本ワクチンの有害事象につきましては、この3年半の間に国内外においてさらなる多くの解析が慎重に行われてきましたが、現在までに日本において問題となっているような慢性疼痛や運動障害等の多様な症状とワクチン接種との因果関係を証明する報告はなく、本ワクチンの安全性に懸念を示すような科学的・疫学的根拠は示されておりません。平成27年9月の第15回の厚生労働省副反応検討部会4)において、接種後の多様な症状は機能性身体症状であるという見解が確認され、また国民への適切な情報提供を行うためには、ワクチン接種の有無によらない当該症状の頻度等に関する疫学的研究による知見が必要であるとの見解が示されました。これを受け、厚生労働省研究班による『青少年における疼痛又は運動障害を中心とする多様な症状の受療状況に関する全国疫学調査』が実施され、平成28年12月に開催された第23回の副反応検討部会2)において、その結果が報告されました。これによるとワクチン接種歴のない12〜18歳の女子においては人口10万人当たり20.4人の頻度で症状を示し、また年齢構成など多くのバイアスが存在するため直接比較することはできませんが、接種歴のある女子においては人口10万人当たり27.8人の頻度で症状を示すと推計されました。これらの結果から、HPVワクチンの接種歴の有無にかかわらず、思春期の女性にこのような多様な症状を呈する方が一定数存在することが示されました。私どもは、他の分野の専門家と協力して、こうした症状を呈する女性の診療に今後も真摯に取り組んでまいります。

日本において、子宮頸がんは20〜30歳代の若い女性で増加しており、年間1万人以上が罹患し、約2900人が死亡しています5)。平成28年12月に国立がん研究センターから発表された最新の国内の部位別のがんの死亡率変化のデータによると、子宮頸がんのみが過去10年で9.6%増とその増加が加速しています6)。このような罹患率・死亡率増加を防ぐための子宮頸がん予防戦略として、一次予防としてのワクチンが、二次予防としての検診(細胞診)とともに必須であることはグローバルコンセンサスであり確立しています。HPVワクチン接種を国のプログラムとして早くから取り入れた英国・豪州などの国々では、ワクチン接種世代のHPV感染率の劇的な減少と子宮頸部前がん病変の有意な減少が示されています7)。一方、日本においては、平成8〜11年度生まれの女子のHPVワクチン接種率が70〜80%台であったのに対して、接種勧奨中止の長期間の継続により接種率が劇的に低下し、平成14・15年度生まれの女子では1%未満の接種率である現状が第23回の副反応検討部会にて報告されました2)。WHOは2015年12月の声明の中で、若い女性が本来予防し得るHPV関連がんのリスクにさらされたままとなっている日本の状況を危惧し、安全で効果的なワクチンが使用されないことにつながる現状の政策決定は、真に有害な結果となり得ると警告しています8)。本会は、将来、先進国の中で我が国に於いてのみ多くの女性が子宮頸がんで子宮を失ったり、命を落としたりするという不利益が、これ以上拡大しないよう、国が一刻も早くHPVワクチンの接種勧奨を再開することを強く求めます。

 

 

 

石の中にも反ワクチンの方はいらっしますが、理論的なお話ではないようです。

 

【松本浩彦医師】子宮頸がん予防ワクチン?おやめになったほうがいい/教えてドクターQ&A/オピニオンD/デイリースポーツ online

 

【松本浩彦医師】子宮頸がん予防ワクチン?おやめになったほうがいい

 松本医師は子宮頸がん予防ワクチンの効果に疑問を呈しました


 【Q】娘に子宮頸がん予防ワクチンを受けさせたいと思っていましたが、副作用の問題を報道などで見ると怖くなりました。(50代女性)
 【A】先にご質問にお答えします。「おやめになった方がよろしい」です。子宮頸がん予防ワクチンは、日本では厚生労働省より2009年に認可されましたが、報告される数々の有害事象から、4年後の13年、事実上の定期接種停止状態となりました。
 日本で子宮頸がんを予防するために、このワクチンが果たす役割は高くありません。サーバリックスは、高リスクに子宮頸がんを引き起こすとされる15種類のHPV(ヒトパピローマウイルス)のうち16型と18型のHPVに対して予防効果が認められています。ところが実際には高リスクHPVのうち、日本では52型と58型のHPVが高危険型であって、18型は自然治癒することも多く、小学生にまでサーバリックスの集団接種を勧奨する意義はありません。
 ガーダシルは「HPV6、11、16、18型」の4つに予防効果がありますが、これらに感染しても90%は免疫によって自然消失し、子宮頸がんに進展するのは0・1~0・15%、さらに感染してからがんが発症するまで10年以上かかります。日本人について言えば「HPV6、11、16、18型」による子宮頸がん予防ワクチンも効果は怪しいものです。
 サーバリックスの日本国内での臨床試験では、海外で報告があるにもかかわらず、死亡例や重篤なショックなどの副作用がみられなかったために頻度不明としています。また最新の研究でガーダシルは子宮頸がんの発生リスクを逆に45%増加させるという報告もあります。ゆえに「子宮頸がんワクチンは、無益であるばかりか有害である」として言い過ぎではないでしょう。
 日本で高危険型とされるHPVに対する予防効果が期待できないワクチンの接種を、厚労省はあたかも子宮頸がん予防の決定打のように集団接種まで行いながら、わずか4年で「積極的な投与推奨を中止するよう」通達を出しました。十分に検証されないまま、費用を自治体が負担することで多くの保護者が我が娘への接種を希望した、これは間違った世論誘導だったと言えます。近い将来、サーバリックスもガーダシルもこの業界から消える運命にあると私は思っています。
 ◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、(社)日本臍帯・胎盤研究会会長。

この記事に関しては反論が多数出ています。

「子宮頸がん予防ワクチン?おやめになったほうがいい」? - NATROMの日記

「ニセ医学」に騙されないために、の著書もある先生のご意見を代表してリンクしておきます。

 

 

繰り返し言いますけど科学的に建設的にお話ししましょう。感情論や陰謀論はお断りいたします。

 

 

<関連記事>

■クララがいっぱい!子宮頸がんワクチン一斉提訴 「子宮頸がんワクチン問題――積極勧奨の中止から3年、原告少女が必死の訴え」→「 「いずれもこの年齢の少女たちによく見られる症例ですね」口に出せなくなった大多数のまっとうな医師たちの考え」 - 勤務医開業つれづれ日記・3

 

■開業つれづれ:「子宮頸がんワクチン 発売」サーバリックス登場 - 勤務医 開業つれづれ日記・2