勤務医開業つれづれ日記・3

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【感想】『八雲さんは餌づけがしたい。 3巻』里見U いっぱいご飯を食べる。一緒に食べる。微妙で絶妙な16歳と28歳。【ネタバレ漫画レビュー】

『八雲さんは餌づけがしたい。』3巻出ました!

 大和くんの妹のさくらちゃんが登場します。さらに3巻では、八雲さんのキスシーン(しかも相手は大和くんじゃない!)があったり、大和くんが八雲さんに抱きついたりと誤解をまねくようなイベント目白押しですが、まあ安定の餌づけ状態に変わりありません。

 

八雲さんは未亡人で、大和くんは野球部特待生の高校1年生です。

 

16歳と28歳。

高校生と未亡人。

微妙というか絶妙。

 

 二人の年齢的にも立場的にもこれからどうなるんでしょう。まずいよね。ドキドキするけど安定の3巻でした。おすすめ!

 

 

 

ゴハンが育む、二人のジカン。アパートにひとり暮らしする未亡人・八雲柊子の趣味。それは隣部屋に住む高校球児を、密かに“餌づけ”する事だった。「一緒に晩ご飯を食べよう」。単純で平凡なたったひとつの約束を、ただ果たす日々。そんな中で巻き起こる、ちょっと愉快な“非日常”に二人の関係性は少しずつ変化を重ねていく――。ドキドキ&ぽかぽかフルコースでお届けする、“餌づけ”ハートフルストーリー第3巻☆ 

 

 

 

野球部の大和くんは高校1年生で一人暮らししています。野郎の一人暮らしですからQOLはかなり低めです。朝から晩まで練習、練習、練習でへろへろ。生きるだけで精一杯です。

 

八雲さんは若くしてご主人を亡くした未亡人です。年齢は28歳。お隣の大和くんとひょんなことから知り合いになって「ご飯をたべさせる」ことになりました。もともと八雲さんは「餌づけが好き」。

 

八雲さんが大和くんにご飯を食べさせたらがっつり米4合食べる。夜食も食べる。ツナ缶だけでも食べる食べる。八雲さんもご主人を亡くして落ち込んでいるけど、大和くんの食べっぷりを見て徐々に元気を取り戻します。

 

 

 

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八雲さんとの会話には出てきていましたが、大和くんの妹が登場です。かなりしっかりした妹さんです。ある意味、大和くんより大人。

 

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野球部の特待生である大和くんは監督にめちゃくちゃシゴかれます。期待されてのしごきで、ぼろぼろになります。夜練を12時近くまでやって、倒れこむように八雲さんのところにたどり着きます。

 

……そうだよ、大和くん。練習終わったらいきなり八雲さんの家に直行かよ!?自分の家に帰れよ。

 

 

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西原ルイちゃんは大和くんが好き。そしてかなりの野球ファンで、野球バカ。プロ野球はヤクルトスワローズファンで、二軍の練習まで見に行っている(1巻より)。ルイちゃんは八雲さんとはりあっているけど、八雲さん自身はよくわかっていない。

 

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1巻で登場した伊南川由梨さん。この人もどうやら学生時代に八雲さんに「お世話されていた」人らしい。ある意味、大和くんの先輩。

 

八雲さんの旦那さんも餌づけされていたから、八雲さんの周りに集まる人ってダメンズばかりか?いやいや、旦那さんは教授だったらしいし、由梨さんはかなりのやり手らしいし、大和くんは野球部1年で唯一の特待生。八雲さんは優秀な人を餌づけするのかな?

 

……いや、やっぱり一芸に秀でているけど基本的に生活力に欠けている人が八雲さんの周りに集まるんじゃないのかな。

 

 

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そうきたか! 

 

キスするときに八雲さんのメガネを外しているところに由梨さんの経験が見て取れるな!八雲さんとキスし慣れているか、あるいは付き合っていた人がメガネかけているか、どっちかだ!……いや、全然どうでもいいところです。個人的にすごい気になっているだけですからw

 

 

 

ということで、 3巻もごちそうさまでした!

お腹を減らして家に来て、一緒にご飯を食べる。そしていっぱいいっぱい食べる。それだけで幸せの一つの形ですよね。

 

八雲さんは大和くんの食欲を無条件に満たしてくれています。安心してお腹いっぱいになるって、家庭だったり、母親だったり、恋人の関係ですよね。でも八雲さんは現時点では食欲を満たす以外の機能は果たしていません。

 

未亡人と高校1年生。16歳と28歳。かなり微妙な年齢差です。でも家庭だったり、母親だったり、恋人だったり、そういう他のことを大和くんも八雲さんも求めてはいない。ギリギリ可能だけど。八雲さんは旦那さんが死んで傷ついています。大和くんは野球一筋。今のところは。これから先はわからない。

 

一生懸命に大和くんは野球を頑張って、そして無条件に八雲さんは食欲だけを満たしてくれています。そして八雲さんは大和くんから元気をもらっています。でもいつまでもこの状態がずっと続くわけはない。いつか終わりが来る関係。

 

  「めぞん一刻」のように五代くんが響子さんのことをずっと好きだったのとは違う。「僕らはみんな河合荘」の宇佐くんが律ちゃんのことをずっと好きだったのとは違う。みんな好きな人が一番大事で、そして変化を望んでいました。

 

幸せだけど、今だけ。

 

ずっと同じ関係でいることができないことを、八雲さんも大和くんも、そして読者のみなさんも、うすうす気付いています。いっぱいご飯を食べる。一緒に食べる。それ以外に何もない。微妙で絶妙な16歳と28歳。ねー、どうしましょうね、こんな関係?

 

すっかり読者が八雲さんに餌づけされてしまったと気付いた『八雲さんは餌づけがしたい。』3巻おすすめです!!