勤務医開業つれづれ日記・3

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【感想】SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん(8) 長田悠幸×町田一八 やべえ、また最高かよ!【ネタバレ漫画レビュー】

 「SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん」8巻が出ました!

いやあ、また泣いたね!6巻で泣くのはしょうがないとしても、7巻の流れから8巻で泣くとは思わなかったわ。井鈴ちゃん、頑張った!!

 

本田先生はバンドメンバーとオリジナル曲「JACK in!」を作り上げます。でも、最初にバンドを立ち上げた井鈴ちゃんは取り残されてしまい、バンドの中に居場所がなくなってしまいます。

 

全国大会に応募する期限が近づきます。井鈴ちゃんは姿を見せません。ギリギリの場面で井鈴ちゃんがサックスを抱えて登場します。一体何があったのでしょう。そして何が起きるでしょう。

 

色々な意味でアニメ化も実写化も絶対にされない作品でしょうから、この感動はマンガだけのものです。知らない方がとても多いですが、読んだことないのはもったいなさすぎる作品です。今回も強烈におすすめの8巻でした!

 

SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん 8巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス)

 「エゴイストになれ」…。伝説たりえる英雄の条件だと世界一のギタリストは言う。現実を受け入れ切り捨てるか、理想を追い求め受け入れるか。紫織が従った“魂の叫び”、その結末とは──…。

 

 

当ブログで漫画111作品を選びましたが「SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん」を2位にランキングしています。ハートに本当にがっつりくる作品です。

 

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ジミ・ヘンドリックスに乗り移られた地味な本田紫織先生。The 27 Clubといって、27歳に死んだ伝説的なミュージシャンが多くいます。本田先生も伝説を残さないと死んでしまいます。6巻では「ニルヴァーナ」のカート・コバーンとの出会いがあります。もう、6巻では絶対泣くね。ハートがビリビリ震えたよ、本当に。

 

そして本田先生は「JACK in!」というオリジナル曲を作り上げ、自前のバンドで全国に挑戦することにします。バンドメンバーは持てる力の全てで「JACK in!」を自分たちのものにしていきます。しかし、そこに井鈴ちゃんの姿はありませんでした。

 

 

以下、ネタバレです。

 

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軽音楽部にも居場所がなくなった井鈴ちゃん。とんでもないことに吹奏楽部の顧問、全国制覇常連のすばる先生が井鈴ちゃんの面倒をみることになりました。

 

後ろの絵の猛虎ってタイガー・ジェット・シンか?プロレスファンとしてはちょっと嬉しい。

 

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井鈴ちゃんは吹奏楽部の元三軍で、吹奏楽部をクビになりました。クビにしたのはすばる先生。ですからまさかすばる先生にテナーサックスを教わることになるとは思いませんでした。井鈴ちゃん、ビビる。でも、今回は逃げないと決めて頑張ることになります。

 

血反吐を吐くような猛練習が始まります。すばる先生は井鈴ちゃんが根をあげて軽音楽部も辞める、と言わせたいのですが井鈴ちゃんはなかなか頑張ります。しかし、それでも限界が近づいてきます。

 

 

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すばる先生ですら井鈴ちゃんにとどめを刺してしまった、と思ったのですが、そこで井鈴ちゃんは大きく成長するのでした。

 

いままで井鈴ちゃんって目を閉じて困った笑顔のシーンが多いのですが、このシーン以降から徐々に自信にあふれた表情になっていきます。

 

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そしてついにバンドメンバーに井鈴ちゃんオリジナルのサックスアレンジをぶつけます。この音の表現、すごいですね!紙面から音が読者に叩きつけられる感じがします。BLUE GIANTの表現もすごいけど、甲乙つけがたい。このマンガの音は本当にロックしています!

 

 

 

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さて、8巻最後のEx.36「音」がこれまた最高でした!敵視している本田先生の「JACK in!」を聞いたすばる先生と吹奏楽部部長の光岡さんの反応がこれまたいいんだ。

 

マシンのような部長の光岡さんは「JACK in!」を聞いていつもの調子が狂います。涙があふれてきてしまいます。

 

そしてすばる先生が「JACK in!」のCDをかけると音が飛び出してきます。すばる先生はサディスティックでひどい性格ですが、音楽に対する理解だけは超一流。そんなすばる先生が眉間にしわ寄せて沈黙するような音楽。いったい本田先生たちの曲はどんな音をつかみとったのでしょう?

 

 

8巻読んで感動したけど、またこの状況だとすぐに続きが読みたくなってしまいますね! 本当にこの作品は名作ですよ。読んでなかったらもったいないです。というわけで、すごいオススメの8巻でした!!