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勤務医開業つれづれ日記・3

いらないことからコツコツと。新「院長の漫画カルテ」へ移行中です。

【感想】『幼女戦記(3)』東條 チカ、カルロ・ゼン いよいよ加速する本格ミリタリー作品!萌え要素なし!で、期待マシマシ!!!【ネタバレ漫画レビュー】

《美術部》マンガ 《購買部》Amazon 【マンガ感想・レビュー】

 

 

これはキタ!

まず強調したいのは、ミリタリー系の作品としてすごい面白いってことです。逆に「幼女」を期待したらダメですよ。一切、萌え要素なしです。ただ、11歳の女の子が上官に粛々と戦略を述べるところはカッコよすぎます!

 

 

 

 

ついに念願の平穏な生活が叶う! 軍大学での日々を満喫するターニャ。しかし、ふとしたきっかけで出会ったゼートゥーアとの会話が、まさかこんな因果をもたらすとは……。美味しいパンと清潔な寝床はいつまで持つ? 

 

 

 

前回レビューはこちら!

kaigyou-turezure.hatenablog.jp

 

 

 

 

 

 日本のサラリーマンが死んで転生した、11歳の幼女、ターニャ・デグレチャフがヨーロッパ戦線に類似した戦争に巻き込まれていきます。

 

 

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 ゼートゥーア准将との出会いに舞い上がるデグちゃんの脳内。周りにいっぱい自分の小人が踊りまくり。見かけは11歳だけど、脳内は日本の人事課のサラリーマンだから、夢はただ一つ、安全な後方勤務

 

 

 

 

 

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知的なゼートゥーア准将。デグちゃんに対する好奇心から、気軽に戦争の行方について聞いてみると、返事の中身は戦争に対する新しい考え方がびっしりで、びっくり仰天。

 

 

 

 

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「『大戦』に発展するものと確信いたします」」

 

 

前世の記憶から二カ国の戦争が、大国とのバランスを崩し、 世界大戦に発展すると断言。ゼートゥーア准将は驚愕。デグちゃんは「勝利」「敗北」「共倒れ」を除く道を選ぶべきと進言します。ついでに、毎回後方勤務になるように間接的にお願いしますが、ことごとく火の玉のような直球で認められ、激戦へ駆り出されます。

 

デグちゃんは、元が日本のサラリーマンですから行動もサラリーマン原理で動いています。なので、現在の職場の権限を逸脱することは一切しません。現状のポジションでベストを尽くします。これが前世が政治家とかだったら枠をぶっ壊すのでしょうけど、デグちゃんはサラリーマン的ベスト→さらなる評価の上昇→苛烈な戦場、と悪循環になってしまいます。

 

 

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 ゼートゥーア准将の大局観を変えたデグちゃん。切り札の一枚としてデグちゃんを大隊のトップにすることを決めます。

 

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 「どうして!!!!こうなったのだッ!!!!」

 

 

もう、ここまで行くとギャグです。お約束どおり、穴のどん底に落ちて行くデグちゃん。毎回、毎回、素晴らしい上司が、素晴らしい機転をきかせて、デグちゃんの苛烈な戦場送りが決まってしまいます。かわいそうを通り越して「志村、うしろ、うしろ」って感じです。

 

 

 

今回は大隊編成を任されます。幻のV601です。おそらくデグちゃんが、誰も集まって欲しくないような強烈に厳しい大隊にしようと思って出した通達です。

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「帝国軍参謀本部 戦務課通達

 

常に彼を導き

常に彼を見捨てず 常に道無き道を往き

常に屈さず 常に戦場にある

全ては勝利のために

求む魔道師

至難の戦場 わずかな報酬

剣林弾雨の暗い日々

耐えざる危険 生命の保証なし

生還の暁には名誉と賞賛を得る

 

参謀本部第六〇一編成委員会」

 

 

ぎゃー。デグちゃん、ダメじゃん、こんな名文載せたら。厳しくてやる気なくすどころか、最強にやる気満々の連中ばっかり引き寄せるっていうの。武者震いでブルブルくる連中ばっかり集まりますよ。

 

元ネタはこれです。

MEN WANTED for Hazardous Journey.
Small wages,
bitter cold, long months of complete darkness,
constant danger, safe return doubtful.
Honor and recognition in case of success.
Ernest Shackleton

「求む男子。至難の旅。

僅かな報酬。極寒。暗黒の長い日々。
絶えざる危険。生還の保証無し。
成功の暁には名誉と賞賛を得る。
      アーネスト・シャクルトン

https://ja.wikipedia.org/wiki/アーネスト・シャクルトン

 現在では作り話と言われていますが、5000人もの野郎どもが集まった、という話もわからないではありません。

 

 

 幼女とはいえ、中身はおっさん。的確な予想、断固たる意見、補給も含めた広い視点など、軍人として、おっさんとして完成しています。3巻では軍大学の話が中心でバトルはありませんでしたが、めちゃくちゃ面白かったです!4巻も楽しみですね!!