読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

勤務医開業つれづれ日記・3

いらないことからコツコツと。新「院長の漫画カルテ」へ移行中です。

■あ、やっぱり!?「「医師逮捕は不当」病院が抗議文-警視庁に釈放など要望」: 追記あり

《医学部》医療事故、事件

 


最初の報道の時に、

「ちょっと変だな」

とは思いました。




全身麻酔の手術直後は

術場から病室に患者さんを帰すのに大忙しです。

そしてまわりにはスタッフがいっぱいいます。



全身麻酔をかけている麻酔科の先生と、

そばにいる術場の看護師、

すぐに次の手術に入れるように

機械を出し入れする看護助手や

お掃除の方が入り乱れます。



そして病棟の看護師と患者さんの引き継ぎを行い、

患者さんが病棟に戻ると

患者さんの家族に手術の経過説明を行います。



場合によっては取った摘出物を家族に見せ、

それを病理検査に出します。

病理に出したものはホルマリンからパラフィン切片にするため処理され、

取ったもの、そのものを見ることができるのは、この場面だけです。



そして、家族の説明の後で(前のこともあるけど)

術後の患者さんの様子を診察しに行きます。

家族も一緒だったり、

病棟看護師に術後指示を出したり、

それはそれは大忙しです。

わいせつな行為、しているヒマありません。






ニュースでは術場と病室と、

2回わいせつ行為をしたようにも受け止められますが、

正直、そんなことしている余裕はありません。




あと、全身麻酔のあと抜管

(喉に入った管を抜く)のとき、

大暴れする患者さんもいっぱいいます。

きっといろいろ麻酔が覚める時に

かなり混乱しているんだろうな、

と思っています。



「医師逮捕は不当」病院が抗議文-警視庁に釈放など要望

医療介護CBニュース 8月26日(金)18時1分配信

www.cabrain.net

 


東京都足立区の柳原病院は25日、非常勤で働く医師が準強制わいせつの疑いで警視庁に逮捕されたことを受け、釈放などを求める抗議文をホームページ上で公表した。抗議文では、「全身麻酔手術後患者の訴えのみを根拠とする不当な逮捕」と強く抗議している。【ただ正芳】

警視庁によると、逮捕された非常勤医師(40)は今年5月、手術を受け麻酔からさめたばかりの30歳代の女性患者に対し、診察を装いわいせつな行為をした疑いが持たれている。逮捕された医師は容疑を否認している。

一方、柳原病院では、女性患者に関係した職員らに対する聞き取り調査や現場検証などを実施。女性患者の供述については、「全身麻酔による手術後35分以内のことであり、その内容は、手術前の恐怖や不安と全身麻酔で行った手術後せん妄状態での幻覚や錯覚が織り交ざったものと確信する」とした。さらに、わいせつ行為があったとされる時、女性患者は4人の患者と同じ部屋にいた上、部屋には経過観察のため看護師が頻繁に訪れていたという。

これらを踏まえ柳原病院では、「多くの目がある環境の中で供述の様な事が誰にも知られずに行われたとは考えられない」と結論付けた上で、警察当局に対し、謝罪と捜査の中止、逮捕された医師の釈放を求めている。




病院のHPに抗議文が掲載されています。



警視庁による当院非常勤医師逮捕の不当性について抗議する
http://yanagihara.kenwa.or.jp/statement.html

yanagihara.kenwa.or.jp


み な さ ま へ
8月25日の一部報道につきまして、患者はじめ関係者のみなさまには大変ご心配をおかけ致しております。こちらに当院の見解を発表致しました。引き続きみなさまのご期待にお応えできるよう、いっそう力を尽くす所存でございますので、ご支援ご協力をお願い申し上げます。


関係者各位
2016年8月25日15時45分
医療法人財団健和会
柳原病院

1. 当院非常勤医師逮捕について
2016年8月25日、警視庁により当院非常勤医師が逮捕されたとの報道がされ、その後当院はその事実を確認した。この逮捕は全身麻酔手術後患者の訴えのみを根拠とする警視庁による不当な逮捕である。

2. 経過
2016年5月10日、16時頃、当院1泊入院予定で右乳腺腫瘍摘出手術を実施したA氏が、手術終了直後に4人部屋の病床にて、術後診察に訪れたB非常勤医師からわいせつな行為をされたとして、友人を通じて警察通報した。なお、A氏はB医師が勤務するCクリニックのB医師が担当する外来患者で、手術のために当院に入院した。同日、通報により千住警察署員が来院し、当院は患者本人や他の入院患者の症状に配慮しながら、求めに応じてA氏との面談のために場所を提供し、当該病床にも案内をした。
当院は直ちにA氏に関係した職員より手術前から通報に至る間の状況について聞き取りや病室とベッドの位置、ベッド高さ等現場検証を行った。また、6月9日には、A氏申請に基づいて全診療記録を警察署へ持参した。7月7日には、当院内部調査による時系列事象や現場検証実施の記録及びそれらの検討からわいせつな行為はなく、捜査を速やかに終了するよう求める申入書を当院顧問弁護士名で提出した。その際警察は、A氏身体からの採取物から物証があったと明言することはなく、当院にこれ以上の捜査協力を要請する根拠も理由も示せなかった。7月7日以降千住警察からは一切の問合せもないまま、8月25日突然の逮捕となった。

3. 当院の見解
当院は詳しく院内調査を実施し、顧問弁護士と相談しながら院内調査の概要を示すとともに、警察の要請に対して対応してきた。また、A氏自身は5月11日、27日の術後診察を当院外来で受診し、半年後の経過観察の診療予約も行っている。
当院の調査でA氏の術後の供述は、全身麻酔による手術後35分以内のことであり、その内容は、手術前の恐怖や不安と全身麻酔で行った手術後せん妄状態での幻覚や錯覚が織り交ざったものと確信する。さらにA氏は満床在室の4人部屋におり、術後の経過観察に看護師が頻回に訪床する病床にいた。多くの目がある環境の中でA氏の供述の様な事が誰にも知られず行われたとは考えられない。この様に当院として医学的、客観的に状況や経緯を検討し、その調査結果を警察に提示したにもかかわらず、警察は「A氏の証言に信憑性がある」と判断して非常勤医師の逮捕にまで踏み込んだのである。この様なことが許されれば、今後、施術医師が術後診察に病室を訪れることを躊躇う要因ともなり、正当な医療行為に制約を付すことになりかねない。
当院は、今回の不当逮捕に強く抗議する。警察は、手術後せん妄状態時の患者証言に信憑性があるとして明確な証拠も示さず、準強制わいせつによる逮捕にまで踏み込んだものである。しかし、逮捕の要件であるところの、逃亡のおそれ、証拠隠しのおそれなどの事由は、B医師にはない。多数の患者の健康をあずかる医師を逮捕し勾留することは、自白強要を目的とするものと言わざるを得ない。この警察のやり方は不当であり、この間の冤罪事件での捜査手法や人権蹂躙に対してなんら反省もない態度だと考える。さらに警察のこうした横暴が、医療現場に混乱を与え、患者、利用者、職員やその家族に不安を招いた事を、当院は厳しく糾弾するとともに、警察当局に謝罪を求め、この様な強引で不当な捜査を直ちに止め、B医師を速やかに釈放するよう求めるものである。

以上






以下が、最初の報道です。

記事では実名になっておりますが、

上の抗議文にならってB医師と書き換えております。



手術後の麻酔が残る30代女性にわいせつ疑い 東京の40歳外科医の男を逮捕「私、やっていません」
産経ニュース 2016.8.25 12:22

www.sankei.com


手術後の麻酔から覚めたばかりの女性患者の胸を触るなどしたとして、警視庁千住署は25日、準強制わいせつの疑いで、東京都文京区本駒込、B医師を逮捕した。「やっていません」と容疑を否認している。

逮捕容疑は、5月10日午後3時ごろ、足立区の病院で、手術後の診察と称して30代の女性患者の胸を触るなどわいせつな行為をしたとしている。

同署によると、B医師は外科医で、同病院には非常勤で勤務。女性は当時、全身麻酔で胸のしこりを取る手術を終えたばかりで、意識はあるが身動きがとれない状態だった。女性から連絡を受けた会社の上司が110番し、その後、女性が被害届を出していた。

執刀したのは関根容疑者で、傷口の確認のためなどとして女性の服をはだけるなどしていたという。




こちらが二度にわたって

わいせつ行為を行ったとする報道です。




全身麻酔の女性患者に…医師がわいせつ行為か
テレ朝ニュース 2016/08/25 18:50

news.tv-asahi.co.jp


麻酔で体が動かせない患者にわいせつ行為を行ったということです。

外科医のB医師は5月、東京・足立区の病院で、30代の女性患者にわいせつな行為をした疑いが持たれています。警視庁によりますと、女性は全身麻酔を伴う手術を受けた直後で、意識はあるものの体が自由に動かせない状態でした。B医師は、その後も病室を訪れて再びわいせつな行為を行っていました。B医師は容疑を否認しています。


 



いきなり実名報道もいかがと思いますが、

それ以上に医師としては

「術後に連続してわいせつ行為なんて本当にできるのかな?」

というのが本音です。



医療関係者としたら、

手術直後は特に

まわりに人がいっぱいいるし、

かなり難易度高いです。




術直後に混乱した状況で

乳房の手術をした患者さんが

「胸をさわられた」

と言われて、警察に逮捕される。



そんな世の中になりました。

みなさま、どうお考えですか?

 

 


追記:

「医師の唾液が女性の体から出た」

というご指摘がありましたので

検索したところ、FNNでそのような報道があるようです。

ただ、唾液についての報道はこれ一件しか見つけられませんでした。



診察装い、女性患者にわいせつ行為の疑い 外科医の40歳男逮捕
FNN 2016/08/26 08:34

www.fnn-news.com



女性患者に診察を装って、わいせつな行為をした疑いで、外科医が、警視庁に逮捕された。
外科医のB医師(40)は、東京・足立区内の病院で、右胸の手術を受け、全身麻酔から目覚めかけていた30代の女性患者に対し、「傷口を見ます」と診察を装って、胸をはだけさせ、わいせつな行為をした準強制わいせつの疑いが持たれている。
B医師は、その場から立ち去っていたが、女性の体から、B医師の唾液が検出されたことから、警視庁は、犯行を特定した。調べに対し、B医師は、容疑を否認している。





病院側の発表でも、

A氏身体からの採取物から物証があったと明言することはなく

ということですので、

最初の報道の段階では病院側は

”物証なし”という前提で発表されているのではないでしょうか。


 







ご参考になりましたら幸いです。


当ブログ オススメ記事
■[随時更新]読み放題!キンドルアンリミテッドKindle Unlimited オススメまんがを見つけよう!![読み放題]

■[随時更新]1巻で完結するオススメ漫画[一巻完結]

■[随時更新]3巻以内に完結するオススメ漫画[二、三巻完結]

■[随時更新]12巻以内に完結するオススメ漫画[十二巻以内・完結]



【勤務医開業つれづれ日記・2 はじめての方はこちら】


ブログ人気記事

■肝内胆管癌について「“とんでもない医者”との出会いも……川島なお美、がん手術決意するまでの葛藤明かす」「川島なお美さん、手術後は抗がん剤治療拒み民間療法」

↓1日1回、クリックお願いします!↓
人気ブログランキングへ
人気ブログランキングへ